研究課題/領域番号 |
20320018
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
松居 竜五 龍谷大学, 国際文化学部, 准教授 (40238952)
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研究分担者 |
奥山 直司 高野山大学, 文学部, 教授 (50177193)
橋爪 博幸 桐生大学, 短期大学部, 講師 (40412978)
安田 忠典 関西大学, 人間健康学部, 准教授 (90388413)
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キーワード | 南方熊楠 / 国際学会 / 大英博物館 / 仏教学 / 説話研究 / 小畔四郎 / マンダラ / 自然保護 |
研究概要 |
本年度は8月に松居が英国に出張し、2009年2月にロンドン大学SOASで開催した国際学会Minakata Kumagusu and Londonに基づく論文集の編集に関する相談をおこなった。その後、編集を進め、3月に科研報告書として7本の論文(うち本研究の共同研究者3名、RA2名)を収録した58ページの英文論文集として刊行した。主に南方熊楠のロンドン滞在期(1892-1900)に焦点を当てたもので、大英博物館での筆写、英文論文、仏教学、説話研究などの面からこれを論じている。この学会については、ロンドン大学日本宗教研究センターのニューズレターにも松居および奥山が英文で報告している。また、松居は2月には米国ハーバード大学に出張して、Mandala and Forestと題する南方熊楠に関する講演をおこなった。以上に関する日本語の報告記事は、『熊楠works』No.36, 37に収録されている。橋爪は2009年度に韓国晋州市でおこなった発表を元に、韓国東義大学刊行の雑誌に論文を掲載している。 資料面では、本科研のRAを中心として翻刻した『南方熊楠・小畔四郎往復書簡(三)』を10月に刊行した。東京および関西の研究会では引き続き南方熊楠日記の翻刻作業を進め、1925年分と1929年分に関してほぼ下翻刻を終えつつある。奥山は、2010年3月に刊行した『高山寺蔵南方熊楠書翰』に基づいた論考をいくつかの雑誌に発表している。橋爪による論文1本もこの成果に基づくものである。安田は、2011年3月19日~5月5日に開催された「神島、今、昔」展観の企画をおこない、関連のシンポジウムで発表をおこなっている。これは、熊楠の田辺における自然保護活動を中心とするものである。
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