研究課題/領域番号 |
20320020
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金田 千秋 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80224624)
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研究分担者 |
及川 智早 帝塚山学院大学, リベラルアーツ学部, 教授 (90223700)
岸 文和 同志社大学, 文学部, 教授 (30177810)
佐藤 守弘 京都精華大学, デザイン学部, 准教授 (10388176)
石田 あゆう 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (70411296)
前川 修 神戸大学, 文学部, 准教授 (20300254)
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キーワード | 大衆 / イメージ / 視覚表象 / 文化遺産 / コレクション / 展示 / 流通 / 小芸術 |
研究概要 |
本研究は、大衆的な視覚表象(イメージ)を文化遺産の観点から美学・美術史学的に考察することを目的とする。具体的には、まず、日本において「大衆」がはじめて成立した大正期に流通していた紙媒体の視覚文化に注目し、可能な限り詳細かつ広範囲な資料調査に基づいて、その全体像(注文・生産・流通・消費過程を含む)を明らかにすることを目指す。そのうえで、当該期の視覚文化を構成する大衆的イメージが「文化遺産」として継承されるとするなら、いったいどのような範囲のモノが、どのような形態で、いかなる理由によって、何を記念するものとして選ばれるべきかについて考察することを課題とする。 平成21年度は、研究代表者・研究分担者・連携研究者、ならびに研究協力者が、それぞれ個別的に、美学・美術史学的な問題を提起し、解決することを試みるとともに、次の2つの共同プロジェクトを行った。第1に、第2回「文化遺産としての大衆的イメージ」公開講演会(平成22年2月19日、於同志社大学)として、「コレクションの欲望-松浦武四郎とフレデリック・スタール」を開催し、コロンビア大学教授ヘンリー・スミス(海外研究協力者)、岸文和(研究分担者)、加藤哲弘(同前)、佐藤守弘(同前)が、明治から大正時代にかけて、どのようなモノが、誰のために、どのようにして、なぜ収集/展示されたのかについて、発表と議論を行った。また第2に、第7回大正イマジュリィ学会全国大会(平成22年3月7日、於碧南市藤井達吉現代美術館)の一環として、シンポジウム「大正の<小美術品店>」を行い、山田俊幸(研究分担者)、中谷伸生(連携研究者)、熊田司(研究協力者)が、大正時代における「小芸術」(非/反アカデミズム)の流通プロセスの実態について、発表と議論を行った。
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