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2009 年度 実績報告書

像(イメージ)の生動化についての比較美術史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20320022
研究機関東京大学

研究代表者

秋山 聰  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (50293113)

研究分担者 佐藤 康宏  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50141990)
キーワード美術史 / 生動性 / 聖像・偶像 / 比較宗教美術史
研究概要

年度を通じて、当該研究課題に関運した文献及び図像資料の収集を、とりわけ西洋の事例に重点をおいて遂行するとともに、東西の画像伝説の比較的観点からの収集・整理を順調に進めた。夏季休暇期間中には研究代表者と連携研究者がフィレンツェ、ウィーン、ヴェネツィア等において文献・作例調査を行ない、フィレンツェにおいては前年同様ドイツ美術史研究所長ヴォルフ氏と研究情報の交換および打ち合わせを行なった。研究分担者は適宜国内各所において同様の調査を行なった。さらに同2名は3月にもそれぞれローマ、ウィーンとパリ、ハノーファーにおいて同様の調査を遂行した。また研究分担者は国内において適宜関連文献・作例の調査を行ない、成果の一部を論文として発表した。研究代表者は6月にモスクワ、ロシア芸術アカデミーにおける国際研究集会およびエジプト、アレキサンドリア図書館におけるシンポジウムで、これまでの研究成果にもとづく像の生動性に関する東西宗教文化間の比較についての発表を行ない、好意的な反応を得た。成果は次年度内に英語により発表される予定であり、原稿も入稿し終えている。研究会は7月と2月に行なわれ、古代ギリシア・ローマにおける生動性伝説についての発表、近代初期における機械仕掛けの絵画、中近世キリスト教の典礼における像と人との共演についての発表が行なわれ、活発な議論が行なわれ、二つ目の発表の成果は年度内に論文として刊行された。また年度後半には、次年度初頭に予定されるシンポジウムの準備も、8月にフィレンツェで行なわれたシエナ大学教授バッチ氏との打ち合わせに則りつつ、行なわれた。こうした活動を通じて、像の生動性をめぐる普遍性と宗教文化間および時代観の差異がより一層明確にんるとともに、比較就航美術史的手法の有効性が一段と確認できた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 若冲、蕭白とそうでないもの2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤康宏(研究分担者)
    • 雑誌名

      美術史論叢 26

      ページ: 1-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] シャピュイ/ジェリ「機械仕掛けのタブロー」2010

    • 著者名/発表者名
      田中正之(連携研究者)
    • 雑誌名

      美術史論叢書 26

      ページ: 63-82

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 聖俗のあわい2009

    • 著者名/発表者名
      秋山聰(研究代表者)
    • 雑誌名

      西洋美術研究 15

      ページ: 8-15

    • 査読あり
  • [学会発表] Human Remains and Figurative Images : A Comparison between Buddhist and Christian Practice2009

    • 著者名/発表者名
      Akira AKIYAMA
    • 学会等名
      Dialogue on Death and Life : Views from Egypt
    • 発表場所
      Bibliotheca Alexandriana, Alexandria, Egypt
    • 年月日
      2009-10-03
  • [学会発表] Interrelationship of Relics and Images in Buddhist and Christian Traditions : Comparative and Performative Aspects2009

    • 著者名/発表者名
      Akira AKIYAMA
    • 学会等名
      Spatial Icons : Textuality and Performativity
    • 発表場所
      Russian Academy of Arts, Moscow, Russia
    • 年月日
      2009-06-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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