研究課題/領域番号 |
20320036
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
MELNIKOVA Irina 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 教授 (10288607)
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研究分担者 |
諫早 勇一 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 教授 (80011378)
高木 繁光 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 教授 (00288606)
楯岡 求美 神戸大学, 大学院・国際文化学研究科, 准教授 (60324894)
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キーワード | 多文化 / イメージ研究 / ロシア / 亡命文化 / 映画論 / 演劇 / 大衆芸能 / 文化的アイデンティティ |
研究概要 |
初年度に当たる平成20年度は、もっとも研究の進んでいる1919-39年を研究の中心に据えて、「ロシア」イメージが見られる映画と演劇、および亡命ロシア人の映画・演劇関係者について調査を進め、その意義について検討を開始した。 研究会としては6月20日にサンクト・ペテルブルグ大学思想学部のアレクサンドル・ゴヴォルノーフ教授を招いて、1930-50年代にアメリカの大都市に活躍していた亡命ロシア人演出家(俳優、歌手、ダンサー)についての報告を依頼し、11月29日には青山学院大学国際政治経済学部のピョートル・ポダルコ准教授を招いて、ハリウッド映画における亡命ロシア人のイメージについて講演を依頼したが、ともに今後の研究にとってきわめて示唆的だった。研究代表者のMelnikovaは満州の亡命ロシア文化について理解を深めるとともに、満州の映画・演劇にどのような「ロシア」イメージが見られるかを調査し、その意味について考察した。研究分担者の諫早はチェコスロヴァキアにおける亡命ロシア演劇について、モスクワ芸術座プラハグループや、ロシア室内劇場の活動を中心に資料収集を行い、高木は両大戦間のドイツ・フランスおよびアメリカの映画で活躍した亡命ロシア人の映画監督・俳優を中心に資料を収集して、彼らの活動を跡付けようとしている。また、楯岡はイギリスで活躍した亡命ロシア人演出家セオドア・コミッサルジェフスキーの演劇活動を追いながら、近代演劇に見られる越境という概念の重要性について考察を深めている。平成21年度以降はこうした研究の成果を逐次発表していきたいと考えている。
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