研究課題/領域番号 |
20320036
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
MELNIKOVA Irina 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 教授 (10288607)
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研究分担者 |
諫早 勇一 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 教授 (80011378)
高木 繁光 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 教授 (00288606)
楯岡 求美 神戸大学, 大学院・国際文化学研究科, 准教授 (60324894)
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キーワード | 多文化 / イメージ研究 / ロシア / 亡命文化 / 映画論 / 演劇 / 大衆芸能 / 文化的アイデンティティ |
研究概要 |
二年目に当たる平成21年度は、1920-50代を研究の中心にえて、「ロシア」イメージが見られる映画と演劇、および亡命ロシア人の映画・演劇関係者についての資料を集め、その分析を行った。(Melnikovaは中国・極東・アメリカにおける映画及びフランスにおける演劇・音楽について、諫早はドイツ・チェコスロヴァキアにおける演劇、高木はドイツ・フランスの映画、楯岡はフランス・アメリカの演劇を中心に、資料収集とその分析を行っている。) 研究会としては5月30日に法政大学日口関係研究所特任研究員モロジャコフ・ワシーリー教授を招いて、1920-50年代にフランス・ドイツ・アメリカに活躍していた亡命ロシア人・文学者(おもに演劇作家)についての報告を依頼したが、この報告は今後の研究にとってきわめて示唆的だった。 研究代表者のMelnikovaはロシア国立映画保管局「ゴスフィルモフオンド」(モスクワ),で調査を行い、現地の研究者と協力して、そこで保管されている亡命ロシア人によって作られた映画のデータベースを作成し、それを利用して亡命者映画における「ロシア」イメージについて考察した。また、Melnikovaは満州のロシア人音楽家についても論文をまとめたが、これは2010年6月に映画研究雑誌「Киноведческиезаписки」No94に掲載される予定である。 研究分担者の諫早はチェコスロヴァキアのプラハや、ロシア・ギムナジウムが置かれたモラフスカー・トシェボヴァー、さらにはトルコのガリポリにおけるロシア人亡命者の文化活動について研究を進め、成果を論考にまとめた。高木はドイツ・フランス映画で活躍したロシア人亡命者の映画監督・俳優を中心に、映画におけるロシア人亡命者の貢献について考察を続けている。また、楯岡はイギリスで活躍した亡命ロシア人演出家についての研究を継続して、演劇におけるロシア人亡命者の貢献についての理解をさらに深めている。
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