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2011 年度 実績報告書

中近世芸備地域の文芸とその社会的基盤に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20320038
研究機関県立広島大学

研究代表者

樹下 文隆  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (70195337)

研究分担者 秋山 伸隆  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (60142337)
石川 一  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (80193283)
菅原 範夫  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (90117010)
西本 寮子  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (70198521)
松井 輝昭  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (70310836)
キーワード国文学 / 日本史 / 書誌学 / 文献学
研究概要

昨年度に引き続き、毛利氏関係文書から文化政策に関わる記述の抽出作業、芸備地域に伝存する文書類の精査、芸備地域での伝来が確認できる資料の探索・調査を行い、それらに関連して伝本の調査・研究や、毛利氏の文化政策についての調査を行った。その結果、研究成果に示したように、研究実施者各自がそれぞれ得た知見を公表した。最終年度に当たる今年度は、芸備地域の古文書・古典籍の伝来状況についてリストアップした各種データの点検作業を実施し、全体を統合するための作業を行った。また、山口大学図書館本『厳島縁起』、島原松平文庫本『元就記』、岩国徴古館蔵『鳥類八百首』等の解読作業を行った。研究成果報告書としては、現在制作中の芸備地域の古文書・古典籍リストの暫定版と、各自の研究成果から特に資料紹介に関わるものを選んで掲載することとする。本研究の目的である芸備地域における文芸活動に毛利氏の果たした役割とその意義については、特に厳島の文芸活動に関して相当の知見を得ることができた。また、大内時代からの遺産の継承と毛利氏時代における中央文化の摂取とについて、一定の知見を得ることもできた。毛利氏独自の文芸活動は、実質的には大内文化の洗礼を受けた毛利隆元に始まり、永禄四年にはその兆候が確認でき、輝元の時には相当の蓄積があった。防長二カ国に押し込められた関ヶ原以降、近世毛利氏も新たな文芸活動を展開していくが、毛利氏支配から外れた芸備地域においても、毛利氏の文化遺産は少なからず存続していたことを突き止めることができた。今後は、芸備地域に残る毛利氏の文化遺産のさらなる発掘と毛利氏の文化遺産継承に、福島、浅野、水野氏がどのように関与したのかを検証していきたい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 岩国徴古館蔵『鳥類八百首』翻刻2012

    • 著者名/発表者名
      石川一
    • 雑誌名

      県立広島大学人間文化学部紀要

      巻: 7号 ページ: 196-206

  • [雑誌論文] 能<竜虎>の背景-禅林の周易受容と神仙趣味-2011

    • 著者名/発表者名
      樹下文隆
    • 雑誌名

      文学

      巻: 12巻5号 ページ: 66-77

  • [雑誌論文] 厳島神社の海上社殿と龍神信仰-新たな聖地のイデアをめぐって-2011

    • 著者名/発表者名
      松井輝昭
    • 雑誌名

      中世文学

      巻: 56号 ページ: 40-48

  • [雑誌論文] 室町期における禅林の嗜好と謡曲2011

    • 著者名/発表者名
      樹下文隆
    • 雑誌名

      アジア遊学

      巻: 42号 ページ: 162-169

  • [雑誌論文] 文学編(「「とはずがたり」が語る備後武士の姿とは?」他2項目)2011

    • 著者名/発表者名
      西本寮子
    • 雑誌名

      『広島県謎解き散歩』(松井輝昭他編、新人物往来社)

      ページ: 232-241

  • [学会発表] 中世厳島神社における弁財天信仰の成立-福神信仰との関わりをめぐって-2011

    • 著者名/発表者名
      松井輝昭
    • 学会等名
      広島史学研究会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2011-10-30

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公開日: 2013-06-26  

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