研究課題/領域番号 |
20320041
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鳥越 文蔵 早稲田大学, 演劇博物館, 名誉教授 (60063509)
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研究分担者 |
内山 美樹子 早稲田大学, 文学学術院・文学部, 教授 (30063704)
黒石 陽子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40247268)
坂本 清恵 日本女子大学, 文学部, 教授 (50169588)
飯島 満 東京文化財研究所, 芸能部, 主任研究員 (90392547)
神津 武男 早稲田大学, 高等研究所, 准教授 (10424821)
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キーワード | 人形浄瑠璃文楽 / 義太夫節 / 近世演劇 / 浄瑠璃本 / 書誌調 / テキストデータ / 自立語索引 / データーベース |
研究概要 |
1.翻刻作業、公開の進展 今年度は享保期の未刊浄瑠璃作品の翻刻と電子入力のうち、「河内国姥火」「敵討御未太鼓」「鎌倉比事青砥銭」「楠正成軍法実録」「南都十三鐘」「和泉国浮名溜池」「梅屋渋浮名横櫛」「記録曽我玉笄髷」「源家七代集」「曽我錦几帳」の電子データ本文作成を行うことができた。翻刻による確実なテキストを完成するため、底本のほかに10行本を使用し、校訂作業を行った。また、各作品の担当者が、それぞれ原本調査を行うとともに、研究会を開き検討を行った。これにより、これまで重視されなかった十行本の利用価値が判明し、浄瑠璃本文確定に利用しなければならないことが明らかになった。 2.蓄積した本文データの初活用についての検討・公開 これまで蓄積してきた研究会で作成してきた翻刻データベース12作品を用いて、語彙索引の作成を進めたが、『出世握虎稚物語』については、単語タグ付け作業が完了し、自立語作品を公開する準備が整った。さらに「鬼-法眼三略巻」「京土産名所井筒」については、単語切り出し作業を終え、語彙認定作業に入る準備を整えることができた。いずれは、デジタルアーカイプによる公開を目指す可能性を得ることができた。 3.海外所在資料の書誌調査 本年度は、米国議会図書館での54点の浄瑠璃本を行った。その結果、包み紙、奥付も揃った善本を見出すことができた。これによっで『義太夫年表近世篇』の想定に新たな裏付けを得るという成果が上がった。
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