イギリスが進出していった各地域の旅行記を洗い出し、国家意識・国民意識が言説にどのように潜んでいるか分析と調査を継続し、3月末までにいったん区切りをつけて、研究をとりまとめた。 草光(研究代表者)は全体を統括する責務を負いながら、フランスおよびイタリアの旅行記も管轄する。夏期にイタリアへの調査旅行を行うことにした。現在北欧の旅行記について研究している石幡(研究分担者)は、ドイツと北欧の旅行記の調査・分析を担当すると同時に、研究を論考の形でまとめる計画とした。 北米での研究経験が長く、オーストラリア・ニュージーランドの状況にも詳しいアルヴィ(研究分担者)は北米およびオーストラリアを管轄することにした。ロマン主義とアジアに関心を持つ鈴木雅之(研究分担者)および鈴木美津子(研究分担者)はインド、中国および日本を担当することになった。 Byron研究を中心にしている笠原(研究分担者)はトルコやエジプトを含む地中海および中近東の旅行記を担当した。 大西洋奴隷貿易および福音主義運動について現在研究している大石(研究分担者)はアフリカの旅行記および福音主義伝導師によるアジア・南アメリカ旅行記を担当する。南アメリカ全体については全員が協力して調査・分析にあたった。
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