研究課題/領域番号 |
20320045
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
武藤 浩史 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (40229935)
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研究分担者 |
大貫 隆史 釧路公立大学, 経済学部, 准教授 (40404800)
河野 真太郎 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 専任講師 (30411101)
佐藤 元状 慶應義塾大学, 法学部, 専任講師 (50433735)
秦 邦生 津田塾大学, 学芸学部, 専任講師 (00459306)
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キーワード | イギリス / 帝国 / 1950年代 / モダニズム / メディア |
研究概要 |
本研究は、第二次世界大戦から現代に至る20世紀の歴史的変化の分水嶺にあたる1950年代に焦点をあて、20世紀後半のイギリス文化のダイナミクスを複数のメディアを横断するやり方で、歴史的かつ総合的に把握することを目的とする。平成20年度は、上記の目的達成に向けて、基礎的な資料の収集・読解・整理に集中した。一次資料の調査のため、研究分担者の佐藤はロンドンのBritish Film Instituteに、秦はブリストル大学のペンギン・コレクションに滞在し、映画および出版に関する資料調査を行った。各自の調査結果は、研究代表者、研究分担者を中心とする研究会において、集団的な検討に付し、今後の研究プロジェクトの方向性について活発な議論を行った。平成20年度の研究会は、慶應義塾大学の三田キャンパスにおいて、計5回(8月、10月、1月、2月、3月)開催し、1970年代のイギリスの映像文化、1980年代のサッチャリズム、ポスト冷戦のユートピア研究、20世紀イギリスの音楽文化や経済思想、9.11以降のイギリス文化について考察を深めた。 平成20年度は、資料の収集・読解・整理に力点をおいて活動を行う準備段階に相当するため、研究発表のアウトプットは少ないが、本研究の成果の柱となる20世紀後半のイギリス文化史教科書執筆のための準備は着々と進行している。20世紀後半のイギリス文化の諸相を複数のメディアを横断するかたちで、歴史的かつ総合的に記述する試みは、研究の水準においても革新的な試みであり、それが教科書という形態で出版されることには、教育の側面においても多大な貢献が期待できる。
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