研究概要 |
21年度、本研究は、以下の作業を実施した。 1.本研究の目指す「3つのペルシア語説教テクストの対比データベース」を構成するためのテクストとして考察の対象にした、12世紀ペルシア語の説教講話テクスト『マアーレフ』Ma'a^^-rifの入力作業を今年度中に完了し、入力データの校閲を開始した。 2.前科研で入力・校正した『神秘の開示』Kashf al-Asra^^-r(約2000頁分)を、「対比データベース」の構築に対応できる形への修正を完了した。これにより、すべての入力データは、「対比データベース」構築に対応したデータとして活用できることとなった。 3.昨年度入力を完了した『聖霊の安らぎ』Rawh al-Arwa^^-hの校閲を進め、本テクスト中のアラビア語部分についても、別途、校閲作業を進めた。 4.研究代表者は、大英図書館British Libraryにおけるペルシア語テクストの検証し、イスマイル派研究所において本研究の意義につき説明する機会をもった。研究分担者は、ペルシア語神秘主義テクスト分野において、イラン国内の研究者と意見交換を行い、イラン国内におけるペルシア語神秘主義テクスト研究の新動向の把握に努めた。 5.2009年(平成21年)1月9日には、カリフォルニア大学バークレー校University of California, Berkeleyのハーミド・アルガルHamid Algar教授を本科研の事業として招聘し、イランの神秘主義に関する講演を依頼し、本研究に関連して先端的な情報交換を行う機会を得た。 6.本研究に関する知見を共有するため、『精霊の安らぎ』本研究分野に関わる研究者との研究会(3回)を実施し、研究成果の検討を行った。
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