研究課題
本研究の目的は、2人以上の話者による対話において、いわゆる「文」や「発話」に相当する単位(発話単位)とそれが担う機能を、揺れのない明確な手続きによって認定する基準を策定することである。音声学・言語学・心理言語学・談話分析・会話分析などの諸分野での応用に供することを目指し、粒度や機能の異なる2種類の単位を提案する。研究期間終了時には、(1)発話単位・機能の認定基準を明記したマニュアル、(2)発話単位・機能をタグ付けしたデータ、(3)発話単位・機能の認定を自動的に実行するソフトウェアを公開する。本年度は以下のことを行った。(1)統語・韻律・語用論の観点から対話中の発話単位を認定する基準を策定し、所有する対話データ8対話(計40分)に対してタグ付けを行った。合わせて、形態論情報・単語境界時間情報も付与した。(2)上記の認定基準では認定の難しい「あいつち表現」の認定基準を策定、上記対話データにタグ付けを行い、その問題点を整理した。(3)3種類の単位の間の相互関係を対応分析とクラスター分析によって分析し、感動詞(あいづちやフィラー)や切れ目の強さの異なる実質的発話単位の分類を得た。(4)上記分類を自動的に行う決定木分析によって得られた分類規則を参考にして、認知志向の対話研究に有用な「短い単位」の認定基準を策定し、上記対話データ中に「短い単位」を認定した。(5)「短い単位」の有用性を発話産出の観点(単位継続長の分布)と発話理解の観点(聞き手反応の数・種類とタイミング)から評価し、有効性と問題点を明らかにした。
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