研究課題/領域番号 |
20320057
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
傳 康晴 千葉大学, 文学部, 教授 (70291458)
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研究分担者 |
小磯 花絵 国立国語研究所, 理論・構造研究系, 准教授 (30312200)
丸山 岳彦 国立国語研究所, 言語資源研究系, 助教 (90392539)
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キーワード | 発話単位 / 発話機能 / 認定基準 / タグ付きデータ / ソフトウェア |
研究概要 |
本研究の目的は、2人以上の話者による対話において、いわゆる「文」や「発話」に相当する単位(発話単位)とそれが担う機能を、揺れのない明確な手続きによって認定する基準を策定することである。音声学・言語学・心理言語学・談話分析・会話分析などの諸分野での応用に供することを目指し、粒度や機能の異なる2種類の単位を提案する。研究期間終了時には、(1)発話単位・機能の認定基準を明記したマニュアル、(2)発話単位・機能をタグ付けしたデータ、(3)発話単位・機能の認定を自動的に実行するソフトウェアを公開する。 本年度は以下のことを行った。 (1)2種類の発話単位(「長い単位」と「短い単位」)の認定基準を定式化し、認知的・伝達的観点からその有効性を検討し、その成果を国際会議で報告した。 (2)「長い単位」「短い単位」の認定手続きをマニュアルとしてまとめた。 (3)所有する対話データ8対話(計40分)に対して「長い単位」「短い単位」のタグ付けを行った。 合わせて、形態論情報・韻律情報・話者交替情報も付与した。 (4)上記の認定基準では認定の難しい「あいづち表現」の認定基準をマニュアルとしてまとめ、上記対話データにタグ付けを行った。 (5)これらのタグ付きデータを用いて、発話末予測・話者交替などに関する分析研究を行い、従来よりも進んだ知見を得、その成果を国際会議等で報告した。
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