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2008 年度 実績報告書

智積院聖教における典籍・文書の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20320067
研究機関大谷女子大学

研究代表者

宇都宮 啓吾  大阪大谷大学, 文学部, 教授 (40257902)

研究分担者 山本 秀人  高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 教授 (30200835)
山本 真吾  白百合女子大学, 文学部, 教授 (70210531)
苫米地 誠一  大正大学, 人間学部, 准教授 (00340456)
赤尾 栄慶  独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸課企画室, 企画室長 (20175764)
羽田 聡  独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸課企画室, 研究員 (30342968)
キーワード智積院聖教 / 訓点資料 / 根来寺 / データベース
研究概要

第一に、新義真言宗智山派総本山智積院の聖教を対象とした悉皆調査とデータ公開、また、その成果を踏まえた諸宗交流の実態解明の為に聖教データベース・血脈データベースを構築を目指している。また、関連する他の智山派寺院やの聖教についても調査を行ない、智積院聖教の形成の問題についても考察を行なった。申請時に50函4200点の聖教の存在を確認しており、本年度は18函(全体の1/3)の書誌データ調書の作成を完了した。また、所在確認としては申請時より更に10函1000点程度の新資料の発見が得られた。
内容的には、日本に唯一とされる『管見抄』(従来、国立公文書館内閣文庫本のみとされている)に、智積院本の存在を確認するなど、従来とは系統の異なる新資料が多く確認されて来た。その他、訓点資料類にも、日本語史研究に有用なものが多く見出され、20年度の成果を踏まえ、論考等の形で次年度以降に公開できる体制が整ってきた。また、特筆すべき事は、従来はその存在自体が明確でなかった中世智積院の成立に関する史料や根来寺関係史料が見出され、中世史研究への寄与が期待される。
第二に、日本のみならず、国際的にも関心が高まりつつある海外流出聖教の解明にまで寄与するユビキタス環境(いつ、どこでも聖教情報を入手可能な環境)の整備の方策を検討している。その基礎資料として、従来未公開の『諸嗣宗脈紀』の智積院本の公開を行なうなどの成果が得られた。これらを踏まえ、次年度以降にデータベース構築に向けた試みを推進していく。

  • 研究成果

    (21件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 成田山仏教図書館蔵『成田紀行』(「蛙歩」)解題並びに釈文2009

    • 著者名/発表者名
      高橋秀城
    • 雑誌名

      成田山仏教研究所紀要 第32号

      ページ: 219-239

  • [雑誌論文] 中世智積院の成立に関する一考察-智積院新文庫蔵『通解抄』を手懸かりとして-2009

    • 著者名/発表者名
      宇都宮啓吾
    • 雑誌名

      『智山学報』(大正大学) 58

      ページ: 47-63

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 摂関期の訓点資料2009

    • 著者名/発表者名
      宇都宮啓吾
    • 雑誌名

      平成20年度仏教美術研究上野記念財団助成研究会 報告書「摂関期の美術」

      ページ: 1-19

  • [雑誌論文] 歴史学研究と訓点資料研究との接点2008

    • 著者名/発表者名
      宇都宮啓吾
    • 雑誌名

      日本歴史 728

      ページ: 17-22

  • [雑誌論文] 高野山大学蔵「大般若経音義」(室町後期写本)について2008

    • 著者名/発表者名
      山本秀人
    • 雑誌名

      高知大国文 39

      ページ: 1-33

  • [雑誌論文] 日本の古写経の調査・研究について2008

    • 著者名/発表者名
      赤尾栄慶
    • 雑誌名

      韓国文化(ソウル大学校奎章閣韓国学研究院発行) 44

      ページ: 289-296

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 京都国立博物館所蔵「花園天皇宸翰消息」について2008

    • 著者名/発表者名
      羽田聡
    • 雑誌名

      京都国立博物館 学叢 30

      ページ: 21-43

  • [雑誌論文] 紙背に経典の書写された和歌懐紙2008

    • 著者名/発表者名
      羽田聡
    • 雑誌名

      年報三田中世史研究 15

      ページ: 38-71

  • [雑誌論文] (新刊紹介) 末木文美士『鎌倉仏教展開論』2008

    • 著者名/発表者名
      高橋秀城
    • 雑誌名

      解釈と鑑賞 73巻12号

      ページ: 166-166

  • [雑誌論文] 平安期の六観音像と『摩厨止観』-六観音信仰をめぐって(1)-2008

    • 著者名/発表者名
      苫米地誠一
    • 雑誌名

      多田孝正博士古稀記念論集『仏教と文化』

      ページ: 655-674

  • [雑誌論文] 聖教書誌情報全文検索システムの構築2008

    • 著者名/発表者名
      村川猛彦, 宇都宮啓吾, 中川優
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌 データベース(TOD)[電子情報通信学会データ工学研究専門委員会共同編集] Vol. 1, No. 3

      ページ: 96-107

    • 査読あり
  • [学会発表] 9世紀の漢字片仮名交じり文におけるヲコト点の使用について2009

    • 著者名/発表者名
      山本真吾
    • 学会等名
      口訣学会国際学術大会
    • 発表場所
      大韓民国・韓国技術教育大学校
    • 年月日
      2009-02-11
  • [学会発表] 紙背聖教と訓点-書写意図と対外交流史を巡る問題-2009

    • 著者名/発表者名
      宇都宮啓吾
    • 学会等名
      南都文化研究会
    • 発表場所
      春日大社
    • 年月日
      2009-02-01
  • [学会発表] Subversionを用いた仏典テキスト校訂支援システム2008

    • 著者名/発表者名
      丁敏, 村川猛彦, 福岡整, 中川優
    • 学会等名
      人文科学とコンピュータシンポジウム
    • 発表場所
      筑波大学 つくばキャンパス
    • 年月日
      2008-12-20
  • [学会発表] 『春記』の紙背に記された読み方の作法2008

    • 著者名/発表者名
      宇都宮啓吾
    • 学会等名
      大谷大学2008年度博物館秋季企画展関連シンポジウム
    • 発表場所
      大谷大学
    • 年月日
      2008-09-13
  • [学会発表] 『春記』のさまざまな写本2008

    • 著者名/発表者名
      羽田聡
    • 学会等名
      2008年度博物館秋季企画展『重要文化財『春記』と紙背聖教-平安貴族の生活と信仰-』シンポジウム
    • 発表場所
      大谷大学
    • 年月日
      2008-09-13
  • [学会発表] 摂関期の訓点資料2008

    • 著者名/発表者名
      宇都宮啓吾
    • 学会等名
      平成20年度仏教美術研究上野記念財団助成研究会
    • 発表場所
      京都国立博物館
    • 年月日
      2008-06-16
  • [学会発表] 密教と古典文学2008

    • 著者名/発表者名
      高橋秀城
    • 学会等名
      成田山仏教文化講座「仏教と文学」
    • 発表場所
      成田山新勝寺
    • 年月日
      2008-06-14
  • [図書] 石山寺資料叢書『文学篇第三』2008

    • 著者名/発表者名
      奥田勲, 山本真吾
    • 総ページ数
      278
    • 出版者
      法蔵館
  • [図書] 図説日本の辞書2008

    • 著者名/発表者名
      沖森卓也, 木村一, 木村義之, 陳力衛, 山本真吾
    • 総ページ数
      140
    • 出版者
      おうふう
  • [備考]

    • URL

      http://www.orcaland.gr.jp/~utsunomiya/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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