研究課題/領域番号 |
20320068
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 尚之 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (50214185)
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研究分担者 |
堀江 薫 名古屋大学, 大学院・国際言語文化研究科, 教授 (70181526)
上原 聡 東北大学, 高等教育開発推進センター, 教授 (20292352)
NARROG Heiko 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (40301923)
中本 武志 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (10292492)
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キーワード | 意味論 / 事象構造 / 文法化 / 主観性 / 語彙 |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)生成語彙意味論によるレキシコン研究の推進、(2)言語における主観性(subjectivity)問題の解明、(3)語彙化・文法化における語彙情報と構文の融合についての新たな提案の3つであるが、平成23年度は、当初の研究実施計画に即して、それぞれの研究課題を深めるとともに研究成果の発表を積極的に行った。 研究代表者である小野は、「サテライト・フレーム言語と動詞フレーム言語」と題する論文を刊行した。これは本研究の事象構造分析の研究成果である。また、Two modes of argument selection in nominalsと題する論文を国際的な学術誌に発表した。論文以外の成果では、日本で開催されたThe 6th International Global Wordnet Conferenceにおいて招待講演を行った。この国際会議は自然言語処理関連の世界的な研究会議であり、代表者はそこで本研究プロジェクトの成果を踏まえた講演を行った。研究分担者の堀江は、「言語類型論」と題する論文を発表し、1件の招待講演と1件の学会発表を行った。同じく分担者の上原は、The socio-cultural motivation of referent honorifics in Korean and Japanese、および「主観性に関する言語の対照と類型」という論文を刊行した。また、分担者のNarrogは、The Oxford Handbook of Grammaticalizationと題する論集をオクスフォード大学出版局より共編で出版した。このように、今年度研究代表者と分担者は国際的な研究交流活動を活発に行い、世界的なレベルでの研究成果の発信を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本プロジェクトの参加者のほとんどが所属している東北大学が平成23年3月の震災により甚大な被害を受けたため、平成23年度は事実上6月頃まで研究活動が停止した状態であった。しかし、7月以降は徐々に復旧し、研究活動も再開した。年度後半は、これまで通り活発な研究活動を行った。年度の前半に生じた計画の遅れは、研究分担者の努力によって後半には取り戻した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画の完成年度である平成24年度には、さらに文献・資料の収集を継続するとともに、前年度にまとめた検討課題に、理論的な分析を加えていく。研究代表者・分担者は、各自の役割分担に応じた検討課題をテーマとして論文を書く作業に入る。研究成果は、国内外の学会等で発表する予定。 また、本研究テーマに関する国際シンポジウムを開催し、研究成果を国内外にアピールしたい。このシンポジウムでは、海外から語彙意味論、言語類型論および認知意味論の専門家を招き、我々の研究成果を評価してもらうとともに、我々の研究成果を広く社会に公表する機会としたい。 最終的には、研究成果を論文集として印刷出版するが、単なる論文の寄せ集めにならないように、本研究の課題に沿って、論文相互の関連性を深めていくことが最も重要であると考える。
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