研究課題
本研究の目的は、(1) 生成語彙意味論によるレキシコン研究の推進、(2) 言語における主観性(subjectivity)問題の解明、(3) 語彙化・文法化における語彙情報と構文の融合についての新たな提案の3つであるが、本研究プロジェクトの最終年度である平成24年度は、それぞれの研究課題についての総括的な発表を積極的に行った。今年度の研究成果として、代表者である小野と分担者で上原は、タイのチュラロンコーン大学との共同でTypological Studies of Languages in Thailand and Japan. と題する論集を出版した。また、研究分担者のナロックは、Modality, Subjectivity, and Semantic Change. A Cross-Linguistic Perspectiveと題する著書を刊行した。その他、代表者の小野は、国外の出版社から1編、国内の出版社から3編の論文を出版するなど成果発表を活発に行った。上原は、上記の論集以外に1編、堀江は1編、ナロックは著書以外に3編、中本は1編の論文をそれぞれ発表した。論文以外では、合わせて8件の招待講演を含む学会発表を行った。上記のような成果発表において、次のような点が明らかになった。まず、(1) 生成語彙意味論によるレキシコン研究の推進では、小野の研究によって語彙情報を精緻に取り入れた事象構造によって構文を分析する方法が提案された。次に、(2) 言語における主観性(subjectivity)問題の解明については、上原、堀江、ナロックがそれぞれのアプローチの仕方で主観性および間主観性の問題に取り組んだ。最後に、(3) 語彙化・文法化における語彙情報と構文の融合では、小野、中本、ナロックの研究において取り上げられ、上記の成果発表によって明らかにされた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件) 図書 (2件)
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