研究課題/領域番号 |
20320070
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大津 由紀雄 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 教授 (80100410)
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研究分担者 |
今西 典子 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70111739)
杉崎 鉱司 三重大学, 人文学部, 准教授 (60362331)
磯部 美和 東京芸術大学, 言語・音声トレーニングセンター, 助教 (00449018)
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キーワード | 生成文法 / 言語機能 / 言語獲得 / 言語運用 / 史的変化 |
研究概要 |
(1)全体会議で、研究代表者と各研究分担者がこれまでの各自の研究成果について自己評価を行なった上で、本研究の構想、研究の進め方などについて協議した。なお、研究分担者であった天野政千代氏の急逝という事態を受け、史的変化に関する研究について、主として大津と今西が担当することとした。 (2)普遍文法の原理に内包されるパラメータと言語獲得、史的変化に関する理論的・実証的研究についての現状を整理した。とくに、言語獲得及び史的変化におけるパラメータの関与の仕方について重点的に検討した。この検討は逆に「可能なパラメータ」の概念を規定する上でも有効であった。 (3)言語獲得に関する予備実験を開始した。3-6歳児の束縛現象、移動現象などに関連する知識を調査するための予備実験を行った。とくに、従来の実験方法の改良に力を注いだ。より年少の被験者を対象とした実験についても検討した。 (4)言語獲得と史的変化に関するデータベースを使った予備調査を開始した。 (5)生成文法と認知言語学について、とくに、言語獲得の視点から、その研究姿勢の違いについて検討した。一般にこの両者は対立する言語理論のように受け止められているが、実質的な研究成果の部分では互いに利用可能な、有益な部分が多いことを確認した。 (6)全体会議で来年度の課題について検討した。 (7)研究成果の社会還元の方法についても検討した。公開講座の開催や一般向けの書籍の刊行が候補に挙がっている。
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