研究課題/領域番号 |
20320072
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
宇佐美 まゆみ 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (90255894)
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研究分担者 |
伊集院 郁子 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 講師 (20436661)
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キーワード | コーパス言語学 / 会話分析 / 語用論 / 談話研究 / 異文化間コミュニケーション / 言語社会心理学 / インタラクション / 研究方法論 |
研究概要 |
本研究の目的は、以下のとおりである。 1.「人間の相互作用の研究」に適した質の高い「話し言葉コーパス」を構築する。 2.「人間の相互作用の研究」に適した科学的語用論研究の方法論を開発する。 3.より大規模で体系的な「話し言葉コーパス」を構築することによって、他の研究者のニーズに資するとともに、この分野の発展に寄与する。 4.コーパスを活用した談話研究、中間言語語用論等にかかわる基礎的研究を行い、その成果を「会話教育」に生かすための提言を行うなどして、日本語教育との有機的統合を図り、日本語教育の体系化と、談話理論に基づく効果的な会話教育実践に貢献する。 最終年度である平成22年度は、以下のことを行った。 〈人間の相互作用研究のための話し言葉コーパスの構築と文字化入力支援・集計システムの開発と完成〉 (1)「BTSJの入力支援ソフト」の保存形式を多様化し、自動集計機能を強化した完成版として「BTSJ入力支援・集計ソフト」を作成した。 (2)コーパス作成用「データベース・システム」の改訂版を作成した。 (3)新規データの収集と上記システムを用いた既存のデータの整備を行い、「BTSJ話し言葉コーパス」を完成させた。 (4)成果発表として、BTSJの入力支援・集計ソフトの使い方や、コーパスを用いた語用論的研究の方法論についての講義、デモンストレーション、ワークショップを行った。 〈コーパス・データの語用論的分析方法の開発〉 (1)会話データだけでなく、話者の関係、会話の状況、インストラクション、データ提供者の背景的情報などもコーパスに体系的に含む統制された「質の良い」データの構築をめざし、コーパスに付与する情報構成などを検討し、拡充した。 〈談話研究、異文化コミュニケーション研究、中間言語の語用論的研究〉 (1)談話研究、ポライトネス理論研究、中間言語語用論的研究、ことばとジェンダー関係の研究、及び、会話教育についての研究、及び、その発表を行った。
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