研究課題
1.限定地域で実施する質問紙調査<狭域調査>の結果分析外国人集住都市の一つである浜松市で狭域調査(101名の在住外国人を対象。質問紙調査、インタビュー調査、日本語能力測定<J-CAT>で構成)を2010年秋に実施し、その結果分析を行った。この調査は、2008年に実施した全国調査では得られなかった、「日本語で行うことが困難な行動は何か(困難度)、その原因・理由は何か」、「日本語を用いることが重要な行動は何か(重要度)、その理由は何か」等を明らかにすることを目的としている。同時に、日本語能力について客観的に測定し、その結果が学習ニーズや日本語使用とどういった関係があるかを知ることも目指した。質問紙調査及びJ-CATの分析結果の概要を速報的に広く伝えるために、『「生活のための日本語:浜松調査」結果報告<速報版>』を刊行した。さらに、学習者の属性や日本語学習経験の有無、日本語能力レベル等を観点として、学習ニーズに関する詳細な分析を進めた。また、重要度や困難度について、インタビューで得られた、リソースや家族内外キーパーソンの有無、漢字知識の有無、社会知識の有無、動機の有無などとの関係を知るために、量的・質的分析を進めた。2.到達目標段階化に向けた検討全国調査と狭域調査の結果を踏まえ、到達目標の段階化及びその公開に向けた、データ整備を進めた。3.研究成果の公表本調査研究の成果を広く公開するため、日本語教育学会春季大会、日本語教育国際研究大会等での発表を行うと同時に、浜松等で実施される日本語ボランティア研修会の講師を担当した。
すべて 2011 2010
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社会言語科学
巻: 13(2) ページ: 97-106
巻: 13(1) ページ: 81-94