研究課題
平成21年度は、20年度に引き続き、研究集会・シンポジウムの開催と個別研究を軸に活動を行った(場所はいずれもお茶の水女子大学)。第一回 2009年6月17日 藤原重雄「中世都市奈良における造像と芸能-『中御門逆修の地蔵菩薩像』」第二回 2009年7月15日 新井由紀夫「中世末イギリスの贖宥状と社会」第三回 2009年12月5日 シンポジウム「比較名望家論の可能性」報告者 永田雄三(元明治大学教授)、鶴島博和(連携研究者)コメンテーター 井上和枝、新井由紀夫、岸本美緒第四回 2010年3月9日 三浦徹「アラブ・イスラーム社会における名士・名家」12月のシンポジウムは、オスマン帝国史の専門家である永田氏が新著において「比較ジェントリー論」を提起されたことをきっかけに、永田氏をお招きして比較名望家論の可能性を論じたもので、トルコ、イギリス、朝鮮、中国の事例をふまえた報告・コメントをもとに、身分制比較の方法、世界史的な時代区分等の問題をめぐって、活発な討論が行われた。当初目的としていた近世における名望家の比較のみならず、中世、近代にわたる広い視野での比較の必要性、及び、それぞれの社会の構造的特質との関連で名望家を位置づけるべきこと、などが確認され、本研究の今後の発展方向にとっても、実り多い成果を挙げた。そのほか、2009年6月、7月、2010年3月の研究会では、いずれも中世を中心とする、日本、イギリス、アラブ・イスラーム社会について、各報告者が研究の現状を報告し、それに対して参加者全員による質疑応答が行われた。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)
東洋史研究 68巻2号
ページ: 92-121
東方学 118
ページ: 1-20
邱澎生他編『明清法律運作中的権力与文化』(邱澎生他編)聯経出版公司 (台北)
ページ: 143-173
Late Imperial China
ページ: 119-150
お茶の水史学
ページ: 123-137
年報 都市史研究 17
ページ: 10-23
Proceedings of the International Symposium on Bilad al-Sham during the Ottoman Era : Damascus, 26-30 September 2005, Istanbul, IRCICA
ページ: 23-33
『中世の都市 史料の魅力、日本とヨーロッパ』(高橋慎一朗他編)(東京大学出版会)
ページ: 153-182