研究課題/領域番号 |
20320100
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榎原 雅治 東京大学, 史料編纂所, 教授 (40160379)
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研究分担者 |
本郷 恵子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (00195637)
宋柄 豊 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (70251478)
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キーワード | 室町時代 / 古記録 / 室町文化 / 兼宣公記 / 蔭凍軒日録 / 碧山日録 / 親長卿記 |
研究概要 |
室町時代の古記録を研究資源として活用するために、以下のような研究を行った。 (1)前田育徳会所蔵「碧山日録」、史料大成版「蔭涼軒日録」2・3巻、図書寮叢刊「九条家歴世記録」3巻の全文テキストDBを作成した。いずれも、現在校正を進めている。 (2)「親長卿記」の人名索引を作成し、史料編纂所DBSHIPSに登録し、所内公開を開始した。 (3)国立歴史民俗博物館、国立公文書館、宮内庁書陵部、下郷共済会に所蔵される「兼宣公記」未刊部分の諸本を調査し、底本の確定を行った。また国立歴史民俗博物館に所蔵される広橋家旧蔵史料の中から「兼宣公記」の別記と考えられる記録を摘出した。この底本確定・別記収集の過程で、「兼宣公記」が室町中期の公武の人的交流を分析する上での重要史料であることを確認し、未刊の応永30年以後の「兼宣公記」の解読を行った。 (4)既刊の史料纂集版「兼宣公記」の全文テキストDBを作成した。また同書応永29年記にみrられる錯IE簡および脱落の補正に関する研究を行った。 (5)国立歴史民俗博物館で2008年度に購入・登録された「古記録断簡」を調査し、応永期の外記中原師胤の日記であることを明らかにした。本研究の目的と重大な関係を有する史料であるだけでなく、学界でまったく知られていない新史料の発見であり、その重要性をかんがみて本研究の対象に加え、断簡の時間軸にそった整序とその解読を進めた。 (6)「康富詔紙背文書」「実隆公記紙背文書」の目録化を進めた。
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