研究概要 |
中世以来の長い歴史をもつ江川家には、古文書・書画・典籍(和書・漢籍・洋書)・工芸・染織・武器類等、厖大な量の、しかも極めて良質の資料が残されている。本研究の目的と計画は、大きく2点にまとめられる。第一に、それらの資料群のうち、50,000点に達すると推定している、江川家に伝来した中世から近代にわたる江川家文書全点を調査し、目録を作成したうえで、データベース化の作業を行いながら、全容を初めて明らかにし、今後の研究の進展に資するための情報公開を進めることである。 もう一つは、その成果にもとづき、江川家文書の最も重要な特徴を示す、しかも新出の幕末・維新期史料を中心に、従来十分な研究蓄積をもたない代官所文書の内容や特質、歴史的意義および地方行政・軍事の近代化との関連を明らかにすることにある。
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