研究課題/領域番号 |
20320103
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
狩野 充徳 広島大学, 大学院・文学研究科, 名誉教授 (30132426)
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研究分担者 |
古瀬 清秀 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70136018)
勝部 眞人 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10136012)
三浦 正幸 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80136134)
本多 博之 広島大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (30268669)
西別府 元日 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50136769)
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キーワード | 厳島神社 / 厳島縁起 / 芸備日日新聞 / 中世瀬戸内物流 / 祭祀遺跡 / 社殿建築 / 一宮 / 宗像大社 |
研究概要 |
今年度は、全体的な研修批評会(季例会)・合同検討会は4回にとどまったが、昨年同様、全体として統一的な課題にとりくむのではなく、分野・研究分担者個人が研究計画全体を意識しながら、個別に課題を設定して研究を推進することとした。その方向は、直接厳島神社ないしは厳島を対象とするものと、比較する地域や事象を設定してその特徴を把握し、これとの対比によって厳島神社・厳島の特質を照射するという方法で実施した。 前者の例としては、厳島神社所蔵の密教法具や厳島における祭祀遺跡などの調査、中世に定立する厳島縁起についての写本調査、芸備日日新聞掲載小説や近代文学に描かれた厳島像の調査、古典籍などにおける厳島神社関係資史料の収集、厳島への観光客(高齢者や外国人)へのアンケート調査と観光事業者への対応聞き取り調査、厳島を中心とした中世瀬戸内地域における物流や近世の厳島神社の財政に関する研究、厳島を中心とする中世瀬戸内海や大名領国関係資料の収集、厳島にかかわる広島藩々儒の認識の分析など多方面にわたっている。 後者の例としては、厳島の遺跡から出土した石材等の広がりを確認するために、先史時代における瀬戸内海の交流・物流を追究した研究、日本海島嶼部における祭祀遺跡等を中心とした調査、厳島神社と同等の社格・歴史を有する島に立地する神社の周辺環境や社殿建築などの比較調査、宇佐八幡宮や宗像大社など有力神社の地域社会への浸透の様相についての比較的研究などを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
代表者や分担者が参加している世界遺産・厳島-内海の歴史と文化プロジェクト研究センターの機関誌『厳島研究』や内海文化研究施設の紀要『内海文化研究紀要』のほか、全国的な学会誌に成果を発表するとともに、一般向けの単行本などとして刊行している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度にあたるので、4年間の成果をふまえながら、より高次・深化した研究課題を模索しながら、研究のとりまとめにあたりたい。また、みいだいした新たな課題などについて、科学研究費を申請する準備もすすめたい。
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