新出「岩倉具視関係文書」の総合的研究

2009 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 20320104
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 三澤 純 熊本大学, 文学部, 准教授 (80304385)
• 研究分担者: 藤井 譲治 京都大学, 文学研究科, 教授 (40093306) ; 谷川 穣 京都大学, 文学研究科, 准教授 (10362401) ; 佐々木 克 奈良大学, 文学部, 教授 (30115852)
• キーワード: 岩倉具視 / 岩倉具視関係文書 / 明治維新 / 政治社会史 / 功臣遺墨

研究概要

本研究が分析対象とする、新出「岩倉具視関係文書」は、かつて岩倉家に旧蔵されていた古文書・古記録類(以下、岩倉家旧蔵史料と略記)のうちの一部である。岩倉家旧蔵史料は、現在、国立国会図書館・国立公文書館・岩倉公旧蹟保存会に分散して所蔵されるが、この新出「岩倉具視関係文書」は、これまで社会的にも、学界にも広くは知られることなく伝来してきた海の見える杜美術館所蔵「岩倉具視関係文書」を史料学的に検討することを目的とする。
本研究では、文書総数1,692点を数える新出「岩倉具視関係文書」に関して、一昨年度は70%、昨年度は95%まで解読・入力を終了した。にこの中には、未刊行・未紹介の三条実美書翰・伊藤博文書翰や、各地から岩倉宛に届けられた意見書・探索書類が含まれており、これらが幕末維新期研究に新たな素材を提供してくれることは間違いない。
なお、本研究の成果は、新出「岩倉具視関係文書」の現所蔵者との申し合わせにより、研究成果は現所蔵者が企画や刊行を行う展覧会・図録・資料集まで見合わせることになっている。そのため本研究チームのメンバーによる個別の成果発表はしていないことを申し添えておく。