研究課題/領域番号 |
20320106
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
坂田 聡 中央大学, 文学部, 教授 (20235154)
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研究分担者 |
薗部 寿樹 山形県立米沢女子短期大学, 日本史学科, 教授 (10202144)
岡野 友彦 皇學館大学, 文学部, 教授 (40278411)
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キーワード | 山国荘 / 百姓 / 天皇制 / 宮座 / 由緒 / 官途成り / 名主役 / 山国隊 |
研究概要 |
本研究では、1、民衆にとって天皇・朝廷とはどのような存在であったか、2、民衆は天皇の権威をいかなる形で利用することによって、地域社会の秩序を構築したか、という二つの研究課題について、中世・近世を通じて天皇家との結びつきが強かった丹波国山国地域をフィールドにとり、由緒書、官途成り、公事、名主役、山国隊という五つのテーマに分けて検討した上で、その成果を総合し、一定の結論を導き出すことをめざした。 本研究の柱としては、現地調査の作業と、その成果にもとづく考察作業とがあげられるが、最終年度にあたる本年度は、後者に重点を置きつつも、前者(補充調査)も適宜実施した。具体的には、以下の作業を行った。 1、山国地域の補充調査…夏と秋の2回、現地に赴き、古文書調査と民俗調査を実施した。 2、関連史料のデータベース化と翻刻…これまでに作成した文書目録をもとに、本研究に関わる史料のデータベース化の作業と、一部史料の翻刻の作業を行った。 3、各研究テーマの研究…研究テーマ別に編成した5つの研究班において、研究を進めた。 4、研究会の開催…年に3回研究会を開催し、各研究班の研究成果を報告してもらった上で、その成果を統合することにより、「民衆と天皇」という本研究の課題について、一定の結論をとりまとめた。 5、研究成果の公表…4の結論を踏まえ、研究代表者の坂田と研究協力者の吉岡拓(学振特別研究員(PD))が共著『民衆と天皇』(高志書院、2012年秋刊行予定)を執筆した。
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