研究課題/領域番号 |
20320112
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
奥村 哲 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (80144187)
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研究分担者 |
石島 紀之 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 名誉教授 (20106735)
笹川 裕史 埼玉大学, 教養学部, 教授 (10196149)
丸田 孝志 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (70299288)
田原 史起 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (20308563)
山本 真 筑波大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (20316681)
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キーワード | 日中戦争 / 中華人民共和国 / 国家 / 基層社会 / 構造的変動 / 総力戦 / 総動員 / 社会変容 |
研究概要 |
我々の共同研究の目的は、日中戦争~人民共和国初期の中国の大変動を、表層ではなく基層社会から構造的・動態的に捉えることにある。その際、中国の地域的多様性、総力戦による社会・国家の変容という視点、日本との連関・比較などを意識してきた。 今年度はまず、奥村(代表者)、石島・笹川・丸田・金野(分担者)の他、泉谷・三橋(協力者)が、それぞれ担当地域に関する史料調査のため、中国出張を行なった。山本(分担者)は福建出身の華人に対する聴き取り調査のため、シンガポールに出張した。これらの調査によって、各地域に関する豊冨な史料を得ることができた。この他、香月(協力者)の中国出張を予定していたが、東日本大地震による混乱のため、中止せざるをえなかった。研究会は都合3回行ない、うち1回は中国から謝必震を呼んで報告してもらった。 さらに7月に学習院女子大学で「国際シンポジウム戦争と社会変容」を開催し、分担者の丸田・山本の他、中国からの呉毅・王友明、日本史研究者の原田敬一・野田公夫が報告し、活発な討論を行なった。中心のテーマとなったのは土地改革で、国共内戦と朝鮮戦争の戦時動員との関係を明らかにするとともに、第2次大戦後に他の国家・地域で行なねれた土地(農地)改革と比較・検討した。また総力戦体制下の日本の社会と中国との異同も検討した。このシンポジウムの報告と討論は、『シンポジウム戦争と社会変容』(汲古書院、2010年)にまとめられている。
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