研究課題/領域番号 |
20320119
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
坂口 明 日本大学, 文理学部, 教授 (10153876)
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研究分担者 |
豊田 浩志 上智大学, 文学部, 教授 (20112162)
毛利 晶 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (60174330)
堀 賀貴 九州大学, 人間・環境学研究科, 教授 (20294655)
黒田 泰介 関東学院大学, 工学部, 准教授 (70329209)
片山 伸也 日本女子大学, 家政学部, 講師 (80440072)
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キーワード | 西洋史 / ローマ / 都市 / 住居 / 宗教 / laser scanning |
研究概要 |
昨年の6月29日に全体集会を開催し、メンバーそれぞれの調査目的・方法を確認し、夏の調査に向けた準備をおこなった。 現地(イタリア、ローマ近郊のオスティア・アンティカ遺跡)での調査は、7月後半〜9月はじめに、各自のスケジュールに合わせて参加するという形で実施した(詳しい日程は、報告書を参照)。組合のschola(集会施設)、公共建築物および住居の排水施設とトイレ、下水、共和政時代の遺構、宗教(いわゆる異教)関係の建築、インスラ(集合住宅)、キリスト教関係の建築(オスティア内外のバシリカ)、中世に城壁や建物の壁に転用された水道の跡などを、調査してデータを集めた。また、碑文についてもデータを集積した。堀は、メイン・ストリートであるデクマヌス通りと、都市の中心部であるフォルム(市民広場)およびその周辺の建築物の、レーザー・スキャナーを使用した測定をおこなった。 秋からは、調査で得られたデータを分析する作業にはいった。各メンバーは、それぞれの専門とする分野で、従来の説に修正を迫る重要な知見を得ているが、さらにそれを確かなものとするために、次年度の調査によってさらにデータを集める必要がある。今年度で得られた成果の一部は報告書に記載されているが、その中ではとくに、従来の測量によってつくられ、学術書や論文で用いられている市街図に誤差があることを明らかにした堀の報告は重要である。
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