研究課題/領域番号 |
20320127
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岡本 耕平 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (90201988)
|
研究分担者 |
池口 明子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (20387905)
野中 健一 立教大学, 文学部, 教授 (20241284)
松本 博之 奈良女子大学, 文学部, 名誉教授 (70116979)
熊谷 圭知 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (80153344)
田和 正孝 関西学院大学, 文学部, 教授 (30217210)
|
キーワード | フィールドワーク / 地理的知 / ラオス / 大学地理教育 / 博物館 |
研究概要 |
<大学地理教育への還元> 2010年12月にラオス国立大学を訪問する一方、2011年1月にラオス国立大学社会学部地理学科長Khamphone INTHIPHONE氏、Sarika ONSY 2011年10月に名古屋大学に招聘し、還元方法について議論した。 その結果、ラオスの大学地理学教育に関しては、次の知見を得た。 1)ラオス大学地理学講座のニーズとして、「ラオス地誌学」「GIS」教育の拡充がある。ラオス地誌学は観光学科との連携であることから、地域文化資源の発見が重要なテーマであり、この点で生業研究を主とした研究成果を還元できる可能性がある。 2)ラオス大学の地理学教育(人口学,農業地理学)は、世界の状況を視野に入れつつラオスの状況を考えさせるもので、研究成果の還元は他地域との比較を意識したものとすることが望ましいのではないか。 <博物館による村人への還元> 2011年8月にラオス・サイタニー郡ドンクワイ村の村役場の隣の建物の中の一室に博物館を設置し、漁具の実物や村の狩猟採集方法を示したパネルを展示した。2012年3月に、博物館の利用状況に関して村民24名に聞き取り調査を行った。その結果、博物館の存在の周知方法、非識字者向けの展示方法に関して改善すべき点があることが明らかとなった。 以上のほか、パプア・ニューギニア東セピック州クラインビット村での調査報告会の開催、第3回石干見サミット(世界海垣サミット)での漁業文化の地域への発信方法への検討などを実施し、フィールドワーク成果の還元方法について検討した。 4年間(延長期間を含む)の科研研究の成果は、日本地理学会発行のE-Journal GEOに発表する予定である。
|