研究課題/領域番号 |
20330003
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
北野 かほる 駒澤大学, 法学部, 教授 (90153105)
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研究分担者 |
西村 安博 同志社大学, 法学部, 教授 (90274414)
田口 正樹 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20206931)
佐藤 猛 秋田大学, 教育文化学部, 講師 (30512769)
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キーワード | 紛争 / 解決 / 法 / 手続 / 裁判 / 仲裁 / 和解(和与) / フェーデ |
研究概要 |
紛争と解決のかかわりについて、同一当事者間の、法社会学的には同類型と捉えて良い紛争が、時間的には移行的に出現する複数の解決類型で処理され、そのうちのあるものが「裁判」と観念されるに至るある種の典型的な解決方法として特化してくることを、史料分析から経験的に析出した。しかし、これら、各国各時代それぞれの、類型的には同一と考えて良い現象の根底にある(可能性がある)理論的なメカニズム、あるいはその存在の有無についての理論的に十分な分析には至っていない。 この理論的解明の糸口となるのは、法社会学的な現象としての紛争とはレベルを異にする、より精密度の高い、法類型学的な解決であろうという見通しを得ている。この法類型学の識標が手続法であるのか実体法であるのかの解明には、各国各時代によりこととなる社会の法的構造、とりわけ、ある種の専門家のみならず当事者にも自覚されるに至っていた「しかるべきかたち」「しかるべき事態」の認識を、同時代的な基準と、比較史的な水準との双方において、とりあえず別個に想定される「法」のイメージに照らして考察する必要があるという認識が、本年度の研究の到達点である。
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