研究課題
平成22年度(東日本大震災の影響により延長した平成23年4月~平成24年3月を含む)は、それまでに概成していた研究基盤を整理し、立憲主義と機能主義が国際法において理論的に統一可能であることを確認し、その整合的理論を構築する作業を開始した。各自がそれぞれの専攻分野について論文を執筆し、論文集の形で刊行することを決め、株式会社東信堂が出版を引き受けてくれるところまで計画は進展している。ただ、共同研究者それぞれの事情もあり、平成23年度末までには原稿を揃えて出版にこぎ着けるまでには至らなかった。平成24年度中には原稿を揃え、しっかりとした成果を刊行することを確認し、鋭意努力している。現時点にける執筆確定者と論文題の予定は以下のとおりである。・児矢野マリ:国際環境法における手続き的義務(とくに事前手続き義務)の展開とその機能・山形英郎:住民保護責任の展開・桐山孝信:先住民族の知的財産権について-国連先住民族権利宣言31条を中心に-・中谷和弘:外資規制およびSWFに関する一考察・酒井啓亘:ソマリア沖における「海賊」の取締りと国連安保理決議・坂元茂樹:条約義務の解釈上の変更-自由権規約委員会の実行を素材に・中川淳司:ドーハラウンド漁業補助金交渉と海洋生物資源保存管理レジーム・吾郷眞一:機能主義の諸問題・最上敏樹:国連体制における機能主義と立憲主義なおこの間、当共同研究の刺激するところとも相俟って、わが国学界においても今回研究課題への関心が高まった。2012年6月に東京で開催されるアジア国際法学会研究大会(国際大会)では国際立憲主義の再検討が主題とされる運びとなっている。
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季刊労働法
ページ: 50-60
Japanese Yearbook of International Law
巻: 54 ページ: 97-150
UN Chronicle
巻: XLVII (2) ページ: 24-25
世界
巻: 2011年7月 ページ: 20-24
海洋権益の確保に係る国際紛争事例研究
巻: 第2号 ページ: 85-100
国際問題
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日本国際経済法学会年報
巻: 19号 ページ: 27-54
貿易と関税
巻: 2010年9月 ページ: 30-60
法学雑誌(大阪市立大学)
巻: 56巻 ページ: 460-490