研究課題
基盤研究(B)
20世紀末、冷戦後の世界において、多くの人びとが感じている世界秩序の安定感の喪失は、我々の政治理論・社会理論が動揺する世界秩序を把握する言葉や構想を持ちえていないことに対応している。本研究の全体的構想は、近代政治理論において継承された政治主体の基本用語の可能性と限界を追求し、我々の状況を把握し切り開く新しい言葉を構築することを目的としている。具体的には、第一に、「人間、国民、市民」(ヒューマニティ、ナショナリティ、シティズンシップ)という基幹的主体用語を中心に、これらの主体用語を、「市民社会、ナショナリズム、グローバリズム」という三つの政治思想との関連において取り上げる。第二に、政治理論のレリヴァンスに注意を払い、理論的革新とともに、今を生きる人びとの苦しみや惑いに答える政治理論の可能性を探求する。従来の理論の弥縫策的対応ではなく、新しい言葉とそのための理論的展望が必要である。このために、13人の中堅・若手の政治(理論)研究者が、意識的に新しい理論構築に焦点を当て集中的に基本概念の検討を行い、その成果として政治理論叢書を刊行・完結させ、日本の学界では少ない批評・反論を含めた対論形式を含む著作を刊行する。また、日本政治学会、及び世界政治学会でのセッション形成、国際会議およびシンポジウムを行なう。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (6件)
岡山大学『法学会雑誌』 59巻
ページ: 33-81
国士舘大学政治研究 1
ページ: 97-116
駒澤法学 第9巻第1号, 第9巻第2号, 第68号, 第10巻第2号
ページ: 1-42, 43-59, 1-25, 67-140
関西大学法学論集 第58巻第6号
ページ: 1-52
思想 1012号
ページ: 61-80