研究課題
本研究の目的は、ポスト「失われた10年」の日本経済を分析することにある。日本経済は、リーマンショックによる世界同時不況などで、何度もその回復は足止めとなった。この原因を解明するため、本研究では、日本経済が本格的に回復するにはどのような要因が重要なのかをマクロ経済面を中心に理論的・実証的に分析すると同時に、現在の日本経済でどのような経済政策が望まれるかを金融政策・銀行規制を中心に分析した。具体的には、日本経済の現状分析は、ミクロデータとマクロデータの両面から検証を進めた。企業レベルのミクロデータを用いた分析では、日本経済の回復過程において、なぜ「ゾンビ企業」が復活したのかを、上場企業を中心に実証的に考察した。また、新聞記事などから日本経済の回復過程で報道された各種のニュースを収集することによって分析を行った。これらの実証分析の成果は、複数の論文としてまとめられ、すでに論文として刊行された。さらに、デフレ基調が続く中で金融政策もかつて経験したことのない超金融緩和政策が実施されたが、マクロデータを用いた分析では、これら非伝統的な金融政策の在り方を理論的・実証的に考察し、その成果を複数の論文にまとめた。一部、論文としてまとめきれなかった研究成果はあったが、おおむね当初の予定通りの研究成果が生まれ、それを刊行できたと考えられる。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Banking and Finance
巻: Volume 36(12) ページ: 3185-3196
China Economic Policy Review
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