研究課題/領域番号 |
20330045
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 孝明 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (30262091)
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研究分担者 |
金本 良嗣 政策研究大学院大学, その他の研究科, 教授 (00134198)
田渕 隆俊 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70133014)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 新経済地理学 / 都市・地域政策 / 輸送費 / 高齢者 / 都市内空間構造 |
研究概要 |
本年度は、まず、新経済地理学の理論枠組みのいくつかの点を掘り下げて検討し、いっそうの精緻化を図った。第一に、起業家精神(entrepreneurship)と市場規模にどのような関係があるかを考えに入れた場合に枠組みがどうなるかを考察した。第二に、現実の経済活動の集積の説明に枠組みを応用することを試みた。第三に、理論枠組みのもとでどのように費用便益分析を行うことができるか、検討した。 次に、経済の規模が縮小する時代に固有の都市・地域経済問題のうち、とくに以下のものをとりあげて分析した。 (1)都市内空間構造の再編: 都市の中心市街地が衰退する問題をとりあげ、その原因と解決策を探った。原因の一つとして、これまでにあまり指摘されてこなかった、商業集積における財の種類の多様性に着目した。すなわち、供給される財のバラエティに関する消費者の情報が不完全であることから、多様な財を供給する商業中心地ほど多くの需要を引きつけることになる。このことに基づいて、中心市街地の衰退を食い止める一つの方策が、財の多様性を保持することであることを明らかにした。 (2)高齢者の都市内立地および都市内移動: 千葉県柏市や東京23区を中心に、高齢者がどのような地域にどのような理由で立地するか明らかにすると同時に、都市内の移動に関してどのような問題を抱えているか調査した。その結果、大都市部と都市郊外では、高齢者を取り巻く状況が大きく異なり、異なった対応が必要であることがわかった。問題解決のために、都市をコンパクト化することのほかに、財やサービスを巡回させる方法があることを示した。 (3)国内輸送および国際輸送を担うインフラストラクチャー投資: 新幹線網や高速道路、空港などのインフラストラクチャーに、どのように投資することが社会的に望ましいかを新経済地理学の観点から分析し、政策的含意を導いた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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