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2009 年度 実績報告書

地球環境問題指向型技術選択を重視した動学的応用一般均衡モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20330048
研究機関大阪大学

研究代表者

伴 金美  大阪大学, 経済学研究科, 教授 (30027578)

キーワード応用一般均衡モデル / CGEモデル / 技術協力 / 二酸化炭素削減 / 技術選択 / 環境政策
研究概要

本年度は、ボトムアップ型技術選択モデルと国際的技術協力の二つを動学的応用一般均衡モデルに明示的に取り入れる研究を行った。
これまでの応用一般均衡モデルでは、技術選択は生産関数あるいは費用関数に代表されるような連続的に選択できる無数の技術の存在を前提とするトップダウン型技術選択モデルが中心であった。しかし、技術は連続的でなく、有限の離散的な技術からなる。本研究ではその点を重視するボトムアップ型技術選択モデルを取り入れた。対象とした技術は温暖化ガス削減の有力な技術と考えられている太陽光発電や風力発電などの自然エネルギー発電であり、それを独立したアクティビティとして定式化し、自然エネルギー発電が既存発電技術を代替するに必要となる条件について分析した。それによれば、自然エネルギー発電普及のためには、二酸化炭素排出を制約することで二酸化炭素排出に対する価格付けを行うだけでなく、固定買取制度や設置場所の積極的な拡大支援を行わなければ、数量効果による設備費用の低減と普及のさらなる促進の好循環サイクルが働かないことが明らかにされた。
国際的な技術協力については、中国の石炭を中心とする発電を日本と韓国の技術と資金を用いて天然ガス発電や原子力発電の比重を高めることで、2020年までに日本の二酸化炭素排出量に相当する量の削減が中国で実現可能であること、技術と資金を提供する日本と韓国にとっても大きな利得が生まれることの二点をGTAPデータベースに基づく国際的な多地域多部門動学的応用一般均衡モデルを構築して明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 日本経済研究センターCGEモデルによるCO2削減中期目標の分析2010

    • 著者名/発表者名
      武田史郎・川崎泰史・落合勝昭・伴金美
    • 雑誌名

      環境経済・政策研究 3

      ページ: 31-42

    • 査読あり
  • [学会発表] Energy and Environmental Cooperation among Japan, Korea and China2009

    • 著者名/発表者名
      伴金美
    • 学会等名
      ESRI Workshop on Global Environment
    • 発表場所
      Hotel NewOhtani,北京,中国
    • 年月日
      2009-12-06
  • [備考]

    • URL

      http://www2.econ.osaka-u.ac.jp/kban/activity/paper.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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