研究課題/領域番号 |
20330049
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松繁 寿和 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (50219424)
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研究分担者 |
梅崎 修 法政大学, キャリアデザイン学部, 准教授 (90366831)
瀧井 克也 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 准教授 (70346138)
井川 静恵 帝塚山大学, 経済学部, 講師 (20461858)
勇上 和史 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (90457036)
平尾 智隆 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 講師 (30403851)
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キーワード | 人事経済学 / 人事マイクロデータ / 人事管理 / 評価制度 / 認識と行動 |
研究概要 |
本年度は、全体会合を2回開き、研究の方向性および各テーマのもとで研究を推進するための具体策について検討した。全体の作業としては、当初の計画どおりに、これまで過去数年にわたり実施してきた企業と継続した調査を行えるように調整し、従業員の意識や行動の変化を捉えるための従業員アンケートを行った。アンケートは7月に、全従業員に対して従業員調査を実施し、9月には企業へのフィードバックを行った。その後、人事マイクロデータとの突合、および、過去のデータと統合しパネルデータ化する作業を行い、分析結果は論文にまとめられた。論文の検討段階では、マイクロデータの不備が明らかになったため、今後さらに企業と交渉を続けることになった。ただし、現在の状況でも十分に学問的価値をもつ発見がなされたと判断されるため、来年度の学会で報告できるよう申請した。 アンケートデータの作成においては、対象企業と協議の上、社内の他従業員との職務関係を捉えられるような項目を追加した。また、協議を通じて企業内に存在する評価データ以外の行動や成果を捉える企業内成果指標の検討を行い、トラプルへの対処履歴等の情報を利用する可能性を検討した。 自己評価と上司評価の齟齬がどのような要因で生まれるかは、すでに入手したデータの分析を継続しておこなった。特に、齟齬の発生要因について検討した。 また、「両立支援制度」および「均等待遇」に関するいくつかのデータを入手し、制度と労働意欲、および、生産性に関する分析を進め、すでに明らかになったことを論文やディスカッションペーパーにまとめた。また、認識ギャップに関する研究は入手されたデータでは分析が不可能であることから、今後も必要なデータの検索を続けることとなった。
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