研究課題/領域番号 |
20330049
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松繁 寿和 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (50219424)
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研究分担者 |
瀧井 克也 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 准教授 (70346138)
梅崎 修 法政大学, キャリアデザイン学部, 准教授 (90366831)
井川 静恵 帝塚山大学, 経済学部, 准教授 (20461858)
勇上 和史 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (90457036)
平尾 智隆 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 講師 (30403851)
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キーワード | 人事経済学 / 人事マイクロデータ / 人事管理 / 評価制度 / 認識と行動 |
研究概要 |
前年度と同様に、まず、ESサーベイのスケジュールに関する打合せと調査項目の精査を企業と協議した。特に、多年度にわたりパネルデータの作成に協力を頂いている企業においては、製品の需要増による急速な事業拡大から生じる人事問題の統計的把握と対応策の効果測定が可能となるような調査項目の作成が検討された。 6月にある企業において実施されたESサーベイに関しては、前年度と同様に、性別、年齢別、部門別等のいくつかのカテゴリーごとに平均値や分散を求め企業にフィードバックするとともに、各部門の管理職とともに部門ごとの問題抽出と対応策を協議する機会を持った。 研究としては、ESサーベイと各従業員の人事情報を突合したパネルデータがさらに1期間分追加され、それを元にした分析が行われた。本年度は主に四つの点で研究が進んだ。第一に、ISOを取得する目的で企業が収集・蓄積した教育訓練に関する情報を入手し、教育・訓練と技能形成の関係に関する統計的検証が試みられた。これは、ESサーベイと人事データの情報に新たな情報を加える試みであり、これまでのところ他では行われていない。 第二に、これまで蓄積されたデータを利用し労働意欲に影響する要因の分析が進められた。成果は、「評価・賃金・仕事が労働意欲に与える影響-人事マイクロデータとアンケート調査による分析」として査読雑誌に掲載されることとなった。第三に、公的教育と企業内キャリアに関する教育社会学と人事経済学を跨ぐ学際的研究も行い、いくつかの学会で報告することとなった。第四に、ESサーベイと人事マイクロデータの結合データを入手できる可能性が新たな企業において生じ、調査や分析を進める環境について協議を進めることとなった。
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