研究概要 |
本研究課題における分担研究者谷川・馬奈木・佐々木は、バイオ燃料の実行可能性の各方面の検討(日本と中国、インドにおけるバイオ燃料を含めたエネルギーミックスの評価・シナリオ分析)を行うため、眞弓および海外の研究協力者(Mario Giampietro教授・Universita Autonomade Barcelona,スペイン;李文哲教授・東北農業大学、中国;Surender Kumar准教授・TERI University,インド)とともに次のような面でMuSIASEMを再構築する作業に従事する。中国の農業開発における農耕地利用を分析するのにMSIASMを応用してきたが、詳細な土地利用のパターンやその時系列変化を組織的に利用することはできなかった。しかしながら、バイオ燃料の実行可能性やシナリオ分析にはGISの利用は絶対に不可欠である。谷川は、GISの環境システム工学への応用に従事してきた経験を生かし、日本,中国,インドの各国において,全国レベル,地域レベルでのバイオマス賦存量・可採可能量・供給可能量に関わるGISデータベースの整備を行い,バイオ燃料の供給ポテンシャルについて環境的側面から評価を行う。また、エネルギー技術や環境技術の環境経済学的な分析についても、MuSIASEMの枠組み中では充分に検討されてきたとはいえない。馬奈木はこの点を補強するために、技術効率や環境改善効率に関する日本・中国・インドでのマクロ、地域レベル、ミクロデータを整備するとともに、環境政策の技術進歩への影響についてMSIASMを利用して解析し、バイオ燃料を含めたエネルギーミックスの実行可能性とシナリオ分析も合わせて解明する。その際計量経済手法を用いた将来予測をノンパラメトリックの手法で分析する。佐々木は、これまでの2年間Rプログラムを利用して、使用された各種のダイアグラムの作成と動的モデルプログラムおよび図表のビジュア化に協力してきた。今回の申請課題においては、谷川と馬奈木、眞弓によって再構築するMuSIASEMの拡大モデルにおいて利用されるダイアグラムのプログラム作成とそのビジュアル化、データベースのXMI化を分担する。
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