研究課題/領域番号 |
20330061
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研究機関 | 公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構 |
研究代表者 |
足立 正樹 公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構, 研究調査本部, 研究員 (90068263)
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研究分担者 |
村上 寿来 (財)ひょうご震災記念21世紀研究機構, 研究員 (10379505)
張 帆 (財)ひょうご震災記念21世紀研究機構, 研究員 (30463318)
中林 宜子 (財)ひょうご震災記念21世紀研究機構, 研究員 (40463319)
九十九 綾子 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 講師 (10454654)
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キーワード | 経済政策 / 社会保障 / 社会福祉関係 / 介護保険 / 地域福祉 / ドイツ |
研究概要 |
1.前年度に実施した「地域社会と介護に関するアンケート」の調査結果について、引き続き分析を進めていった。在宅介護か施設介護かに関する将来の介護志向について、年代別に分析を行い、いずれの世代においても地域組織や見守り活動等展開、自治体の福祉への積極性が在宅志向と有意に関連があることが明らかになった。この成果は、地域諸活動の介護保険補完システムとしての効果の実証的な成果と位置付けられ、さらに詳細な分析と検討を進める。 2.理論的成果としては、介護保険補完システムについて基本類型をさらに洗練させることを試み、具体的システム分類の視点からではなく、介護保険制度とシステムとの「関係」をメルクマールに整理しなおすことで、一般化を試みた。さらに、個別システム分析の成果と合わせながら、総合的で政策提言に役立つ形で類型化を進めていく。 3.個別システム分析においては、(1)兵庫県における保険者別データによるクラスター分析をおこない、兵庫県内の介護保険者の類型化を試みた。これにより、同様の都市度の地域でも多様な介護保険類型が展開されていることが確認されるとともに、他方地理的要因の関連可能性が確認された。(2)三田市で2006年に実施した調査データのコンジョイント分析のモデルを改良し、家族介護の金銭的評価を測定した。(3)介護労働者を対象に実施した調査の経年比較を通じて介護労働市場の変化について分析を行い、人材確保の観点からの持続可能性の方向性を明らかにした。(4)シルバーハウジングにおける認知症住民への対応などから、介護保険との補完的関係を明らかにした。(5)ドイツにおける介護と地域の関係について、文献調査と現地調査を行った。(6)兵庫県生きがい創造協会の実施したパネル調査のデータを分析し、社会参加活動の補完システム的効果について明らかにした。
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