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2010 年度 実績報告書

高度成長期日本の共同研究開発:産学関係を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 20330070
研究機関東北大学

研究代表者

平本 厚  東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90125641)

研究分担者 青木 洋  横浜国立大学, 経営学部, 教授 (30258826)
沢井 實  大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90162536)
高松 亨  大阪経済大学, 経営情報学部, 教授 (70288744)
高橋 雄造  電気通信大学, UECコミュニケーションミュージアム, 学術調査員 (60055225)
岡本 拓司  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (30262421)
キーワード共同研究 / 産学連携 / 研究開発 / イノベーション / 科学技術史 / 研究組合 / 科学技術政策
研究概要

1 各学術雑誌の異機関共著論文データベースにもとづく研究
1980年までの各学術雑誌の論文著者所属データベース用資料の収集を拡充するとともに、電気・電子・機械・化学について1965~70年代のデータベースを作成した。その結果、60年代前半には停滞していた共同研究活動が60年代半ばから活発になったことを発見した。とくに産学の間での共同が盛んであった。
2 共同研究開発政策の歴史分析
工業技術院、科学技術庁の共同研究に関する調査や資料を収集し、1960年代前半から海外技術依存からの脱却を目指して共同研究政策が積極化したこと、また産学共同などの制度化がある程度進んだことを確認した。そのなかから、チタンや精密鋳物などの成功事例を発見した。
3 エレクトロニクスの事例研究
研究者の自伝を収集し、電機・電子分野では産学連携が、制度化される以前から非公式な形で実質的にかなり進んでいたことを明らかにした。共同研究開発の成功事例である、電子顕微鏡、高周波加熱装置の事例研究を開始した。
4 機械工業の事例研究
国立試験研究所を中心とした産学官連携による共同研究の事例である、熔接、ベアリングを調査分析した。
5 化学工業の事例研究
技術導入に依存したとされる石油化学工業の高度成長期のスケールアップについて、産学連携の実情を当時の学会発表や論文をもとに検討した。
6 技術者間ネットワークの研究
非公式なグループによる共同研究開発の事例として、日本アマチュア・テレビジョン研究会(JAT)の活動を研究した。あわせて,ラジオ雑誌の果たした役割を考察した。
7 科学研究と産学連携についての研究
仁科記念財団所有の理化学研究所の戦前期のサイクロトロンの図面の整理・調査を行い、原子核研究の成果が戦後に産業界で生かされていく過程を明らかにした。昨年度より光学機器開発における物理学者の役割についても継続して調査を行った。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 戦前期日本における試験研究機関・学協会の制度化とその特徴2011

    • 著者名/発表者名
      青木洋
    • 雑誌名

      経営史学

      巻: 第46巻第3号 ページ: 30-55

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 共同研究の日英比較-戦後造船業の場合-2011

    • 著者名/発表者名
      平本厚
    • 雑誌名

      東北大学研究年報・経済学

      巻: 72巻 ページ: 1-22

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The First Higher School's Instruments for Science and Engineering Education2011

    • 著者名/発表者名
      Takuji OKAMOTO
    • 雑誌名

      Historia Scientiarum

      巻: Vol.20 ページ: 196-211

  • [雑誌論文] The Wartime Planned Economy and Private Sector2010

    • 著者名/発表者名
      Minoru SAWAI
    • 雑誌名

      Osaka Economic Papers

      巻: Vol.60 ページ: 1-19

  • [雑誌論文] 濱地常康の『ラヂオ』から『無線と実験』へ-日本最初のラジオ雑誌-2010

    • 著者名/発表者名
      高橋雄造
    • 雑誌名

      科学技術史

      巻: 第11号 ページ: 1-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 太平洋戦争後期における「共同研究」の諸相-海軍科学技術審議会と真空管増産研究-2010

    • 著者名/発表者名
      沢井実
    • 雑誌名

      大阪大学経済学

      巻: 60巻 ページ: 1-21

  • [雑誌論文] 明治期の大阪高等工業学校2010

    • 著者名/発表者名
      沢井実
    • 雑誌名

      大阪大学経済学

      巻: 60巻 ページ: 1-21

  • [学会発表] 日本アマチュア・テレビジョン研究会(JAT)の足跡-ラジオ技術における非公式な研究交流団体の歴史-2010

    • 著者名/発表者名
      高橋雄造
    • 学会等名
      日本科学技術史学会
    • 発表場所
      東京大学教養学部
    • 年月日
      2010-07-18
  • [図書] 通商産業政策史1980-2000第9巻-産業技術政策-2011

    • 著者名/発表者名
      沢井実
    • 総ページ数
      491
    • 出版者
      財団法人経済産業調査会
  • [図書] 大学で学ぶ西洋史[近現代]2011

    • 著者名/発表者名
      岡本拓司
    • 総ページ数
      348-356
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [図書] 戦前日本のエレクトロニクス-ラジオ産業のダイナミクス2010

    • 著者名/発表者名
      平本厚
    • 総ページ数
      284
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [図書] 世界を驚かせた技術と経営2010

    • 著者名/発表者名
      平本厚
    • 総ページ数
      226
    • 出版者
      芙蓉書房
  • [図書] 東洋のマンチェスターから大大阪へ-経済でたどる近代大阪のあゆみ-2010

    • 著者名/発表者名
      阿部武司, 沢井実
    • 総ページ数
      55-84
    • 出版者
      大阪大学出版会

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公開日: 2013-06-26  

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