研究課題/領域番号 |
20330071
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野塚 知二 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40194609)
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研究分担者 |
ウ ジョンウォン 埼玉大学, 経済学部, 教授 (50312913)
榎 一江 法政大学, 大原社会問題研究所, 准教授 (90466813)
清水 克洋 中央大学, 商学部, 教授 (40178968)
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
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キーワード | 労務管理 / 職業世界 / 経営組織 / 労使関係 / 徒弟制度 / 熟練の再定義 / 産業社会 / 職業教育訓練制度 |
研究概要 |
本研究は、近現代社会において労務管理が生成し成立してきた条件を明らかにすることを主たる目的とし、平成22年度は計画項目(1)「職業世界」と労務管理の相互関係を各事例に即して叙述する作業と計画項目(4)成果公開と国際的な学術交流を進めることを重点とした。(1)については、研究代表者・研究分担者・連携研究者(市原博、木下順)が担当するそれぞれの事例についておよその見取り図を描いたうえで、労務管理の能動性を承認する立場から、「職業世界」のいかなる要素が企業内に影響・流入するのを排除しようとしているのか、その結果として「職業世界」はいかに変容するのか、逆に管理行為は「職業世界」によってどのように制約されているのかを明らかにした。ただし、研究代表者の担当である19・20世紀転換期英国の事例に関しては、英国側の研究者及び文書館の都合により平成22年度中に必要な作業を完了できなかったが、平成23年8月の英国調査を踏まえて9月にはこの項目に関するすべての計画を完了した。 計画項目(4)の成果公開と国際的な学術交流については、各自の個別的な成果として学会誌等に発表しただけでなく、経営史学会大会パネル「「現場主義の国際比較-エンジニアの形成史-」に小野塚、関口、市原、松田が協力した。また平成22年12月に、上述(1)の作業を踏まえた総括として、熟練労働者の再定義と労務管理問題の生成に関する国際シンポジウムを東京で開催し、多数の参加を得て討論し、その成果はすでに学術雑誌に公開されている(『大原社会問題研究所雑誌』第637号特集「徒弟制度の変容と熟練労働者の再定義一資格,技能、学理」)として発表されている。
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