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2010 年度 実績報告書

新しい「日本型HRMシステム」モデルの探求

研究課題

研究課題/領域番号 20330083
研究機関神戸大学

研究代表者

上林 憲雄  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (00243296)

研究分担者 平野 光俊  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (10346281)
キーワード人的資源管理 / ワーク・ライフ・バランス / 組織市民行動 / 日本的経営 / 日本型人的資源管理
研究概要

本年度は,「日本型HRM(人的資源管理)システム」モデルの構成要素のうち,とりわけ(1)ワーク・ライフ・バランス(work- life balance)制度,(2)組織市民行動(organizational citizenship),の2点に関して,ともに国際比較を念頭に置きつつ,理論研究と実態調査を行なった。
(1)のワーク・ライフ・バランス制度については,日本型HRMシステムの構成要素としてのワーク・ライフ・バランス制度が,どの程度,国際的な普遍妥当性を有しているかについて,特にワーク・ライフ・バランス制度に焦点を当てて考察を行なった。その結果,日本企業における現状のワーク・ライフ・バランスの諸制度の多くが概ね,ヨーロッパ(オランダ,イギリス)やアメリカといった諸外国のモデルを,明示的であれ,暗黙的であれ,参考にしながら構築されており,とりわけ労働時間短縮どいう論点に関してその傾向が強いことが明らかになった。
(2)の組織市民行動については,日本企業およびアメリカ企業における従業員(正社員)の組織市民行動を比較した結果,当初の予測に反し,アメリカ企業より日本企業の方が,組織市民行動を行なう頻度と範囲が統計的有意に低位にとどまっていることが判明した。こうした当初の予測と反する結果が導出された1つの原因として,組織市民行動なる概念それ自体が,アメリカでの経営学の学的発展の影響を木きく受けた概念であり,またシティズンシップ(「市民」)概念もヨーロッパの市民概念とは含意する意味内容や規定が我が国のそれと異なっていることに一因がある可能性があることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 人的資源管理パラダイムと日本型人事システム2011

    • 著者名/発表者名
      上林憲雄
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 203巻2号 ページ: 21-30

  • [雑誌論文] 経営学が構築してきた経営の世界2011

    • 著者名/発表者名
      上林憲雄
    • 雑誌名

      神戸大学ディスカッション・ペーパー

      巻: 2011・3 ページ: 1-12

  • [雑誌論文] グローバル企業における人材マネジメントの展開と課題2010

    • 著者名/発表者名
      上林憲雄
    • 雑誌名

      世界の労働

      巻: 第60巻第12号 ページ: 44-53

  • [学会発表] 日本の人事部の役割は変わったのか2011

    • 著者名/発表者名
      平野光俊
    • 学会等名
      日本学術振興会経営問題第108委員会本会議
    • 発表場所
      関西学院大学梅田キャンパス
    • 年月日
      2011-02-24
  • [図書] 経験から学ぶ人的資源管理2010

    • 著者名/発表者名
      上林憲雄・厨子直之・森田雅也
    • 総ページ数
      406
    • 出版者
      有斐閣

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公開日: 2012-07-19  

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