研究課題/領域番号 |
20330083
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
上林 憲雄 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (00243296)
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研究分担者 |
平野 光俊 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (10346281)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 日本型経営 / 日本型HRMシステム / 経営制度 / 経営組織 / 人的資源管理 / グローバリゼーション / 国際比較 / 市場主義 |
研究概要 |
1990 年代のバブル経済の崩壊を機に,多くの日本企業は,市場・技術・社会制度等の環境が激変する中,さまざまな局面においてその経営システムの変革を迫られ,環境変動に適応しようと模索を続けてきた。本研究プロジェクトは,企業のとりわけ「人のマネジメント」の側面に焦点を当て,日本企業における新しいHRMシステムの総体を「日本型HRMシステム」として捕捉し,これら市場・技術・社会の諸変動を経験した後,この日本型人的資源管理システムがどのような基本構造を有したものとなっているか,またこの基本構造が具体的にどのような経営的機能を果たしているかについて,他国との国際比較を行いつつ,企業組織全体・マネジメント・作業組織の各レベルにおいて検討を加え,さらに今後の変化の方向性に関する検討も含め,総合的に研究を行った。 その結果,(1)日本企業は1980年代のいわゆる日本的経営が注目されていたころに比べ,明らかに変化を遂げていること,(2)これらの変化をもたらした背景要因として,経営活動のグローバリゼーションの進展,とりわけアメリカ型の企業経営システムの影響が挙げられること,(3)これら日本企業の経営システムの変化の程度は,経営の各側面によって差違があること,(4)経営制度(特にガバナンス)面においては,日本企業においてもアメリカ型のガバナンスシステムが志向されたが,導入企業ではその逆機能が顕在化していること,(5)戦略面では,市場主義の浸透が進み,グローバル市場で収益が拡大できるような体制が志向され,特に財務や情報技術の側面において,グローバル基準に合わせようとする志向性が顕著にみられること,(6)組織面・人事面では,アメリカ型に近い仕組みを取り入れつつも,他方で「日本的」なあり方も残存させており,寧ろ日本企業のコンテキストに合った仕組み作りが模索されていること,等の事実が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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