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2010 年度 実績報告書

サービス組織のブランド戦略に関する理論的・実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20330090
研究機関香川大学

研究代表者

藤村 和宏  香川大学, 経済学部, 教授 (60229036)

キーワードサービス・ブランド / ブランド価値 / 地域ブランド / 組織コミットメント / 職務意欲
研究概要

日本の3つのホテル・グループの全従業員を対象とした調査の結果を整理・分析することで、従業員の所属するホテル・ブランドに対する認識は彼らの組織コミットメントや職務意欲の方向性などに影響を及ぼすことが明らかになった。その主な点は以下の通りである。
1.サービスのブランド価値は市場資産価値、個客資産価値、および労働市場価値の3次元から構成される。市場資産価値は、ホテル・グループの規模と事業展開エリアが大きくなるほど高くなる。
2.情緒的コミットメント(愛着的要素)に対しては、エクスターナル・マーケティングを通じて構築・強化されるブランド価値よりも、インターナル・マーケティング通じて形成される内的要因のほうが重要な役割を果たす。
3.情緒的コミットメント(内在化要素)に対しては、ブランド価値は比較的大きな影響を及ぼし、組織と従業員(成員)の目標や価値のギャップを埋め、両者の一体化を促すことに貢献する
4.規範的・存続的コミットメントに対しては、ブランド価値の影響は極めて小さい。
5.職務意欲に対しては、プランド価値の影響は比較的小さいが、職務意欲の発揮の方向性である顧客価値体現意欲とブランド価値体現意欲に対しては、ブランド価値は比較的大きな影響を及ぼす。
また、欧米のホテルの経営者に対して質的調査を実施することで、ブランドの市場資産価値と個客資産価値を重視する点では共通しているが、それらを活用しての規模と事業展開エリアの拡大意欲に対しては差異が存在することが明らかになった。さらに、台湾に開業した「加賀屋」の経営者および従業員を対象として質的調査を実施することで、グローバル展開におけるブランド活用の利点と問題点が明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] サービスのブランド価値が従業員に及ぼす影響に関する考察~ブランド価値を駆動因として形成される市場と組織を結ぶ好循環の可能性について~2011

    • 著者名/発表者名
      藤村和宏
    • 雑誌名

      香川大学経済論叢

      巻: 83巻4号 ページ: 29-92

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公開日: 2012-07-19  

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