研究課題/領域番号 |
20330097
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
朴 大栄 桃山学院大学, 経営学部, 教授 (80157114)
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研究分担者 |
岸田 雅雄 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (10030644)
井上 善弘 香川大学, 経済学部, 教授 (60253259)
松本 祥尚 関西大学, 大学院・会計研究科, 教授 (30219521)
異島 須賀子 久留米大学, 商学部, 准教授 (20336069)
高田 知実 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (00452483)
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キーワード | 監査法人 / 独立性 / ガバナンス / 有限責任事業組合 / 合同会社 / 有限責任監査法人 / MAS業務 |
研究概要 |
本研究の目的は、監査における独立性確保の観点から、会計事務所がとるべき組織形態、ガバナンス手法、会計事務所を取り巻く監査環境の整備といった3つの側面での理論的・国際的比較研究を進めることによって、監査制度のあり方に対する具体的提言を行うところにある。 初年度は7月以降4回の研究会を開催し、下記の諸点に関する共同研究・報告を行うことにより次年度の本格的実態調査研究の基盤を固めた。 1. 監査法人が絡む不祥事・事件の検証と現行監査法人制度に関わる問題点の提示 監査法人の不祥事とMAS業務の拡大による独立性侵害との関連が指摘され、独立性確保のための会計事務所内ガバナンス、加えて会計事務所グループ間でのガバナンスの状況についての実態調査の必要性が明確になった。 2. LLP・LLCをはじめとする法的組織形態について英米の実情と日本の現状を把握するとともに、各組織形態の特徴を提示することにより、監査法人の利用可能性についての基礎資料が得られた。 3. 専門職業者の組織形態である医療法人を取り上げ、監査法人との比較研究の実施 公益法人制度改革が医療法人制度に与えた影響についての研究報告を受け、監査法人制度に及ぼす公認会計士法の影響ならびに「有限責任監査法人」制度を創設した公認会計士法自体の意義、ならびにその問題点を次年度以降検討する必要性が明らかとなった。 4. 米国監査データベースである “Audit Analytics" の使用契約を結び、その利用可能性についての報告 5. 監査法人実態調査のための質問票の検討 4と5のデータベース分析ならびに質問票内容・調査方法の事前研究に基づき、今年度は監査法人における独立性の問題点、ガバナンス手法について、実態調査と質問調査を進めることによって、理論ベースから実証研究に重点を移行することとなる。また、調査結果を受けて、再度理論研究に軸足を戻す予定である。
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