研究課題/領域番号 |
20330100
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
尾形 隆彰 千葉大学, 文学部, 教授 (80125913)
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研究分担者 |
犬塚 先 千葉大学, 文学部, 教授 (70009752)
中澤 秀雄 中央大学, 法学部, 教授 (20326523)
桜井 厚 立教大学, 文学部, 教授 (80153948)
片桐 雅隆 千葉大学, 文学部, 教授 (90117937)
米村 千代 千葉大学, 文学部, 教授 (90262063)
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キーワード | 地域文化 / 新しい資源 / 東日本大震災 / 工業都市の地域関係 / 市民活動 / NPO / ジェンダー / 介護・福祉 |
研究概要 |
尾形を中心に、東日本大震災が千葉地域におけるマリンスポーツ-特にヨットやプレジャーボートの利用者にどのような被害を与え、今後の活動意欲に影響を与えたかについて、銚子、鴨川、稲毛等の現地に赴いて直接インタビューをした。また浦安地域の液状化被害者の地域における回復運動について、インタビューを行った。 中澤は本年も引き続き継続されている稲毛地区の「夜灯し」祭りについて、中央大学の院生・学生を中心に参与観察をしながら、地域住民の参加状況や、その活動に対する住民意識、さらには新たな市民活動・まちづくり活動といった観点からも分析を行った。この祭りがいわば「創作」であるにも関わらず,益々地域の重要な社会関係の一つの幹となったことが明らかにされた。また、中澤は中央大学の学生とともに鴨川市に赴き、当地における農業と漁業の新たな連携の可能性に関する調査を行い『海と山は連携できるのか』を刊行した。 犬塚は、昨年度行った京葉臨海コンビナートでの調査研究について、補足調査を行い、その結果を『京葉臨海地域の新たな産業構想と住民生活の形容」(千葉大学『人文研究』41号)に纏めた。臨海コンビナートでありながら観光開発も視野に納めた開発が必要であることを提唱している。 出口は千葉地区を中心とした介護活動の新たな展開を、研究室の学生とともに調査し『ケアの今2011ちば』として刊行することにしている。 米村は千葉地区におけるジェンダー問題を特に女性と健康について調査を進めたが、24年度は社会学研究室長さの主要テーマとして取り上げることになっている。 櫻井・片桐は、昨年度に続いて稲毛地区や佐倉地域における伝統文化の「記憶」に関する聴き取り調査を行っており、地域文化や「歴史」がその「記憶」に深く結びついていることをあきらかにしている。今年度はインタビュー項目に「戦争体験」も取り上げ、桜井はその結果を論文や学会に発表している。 渋谷は、引き続きカウンター・テーカルチャーの新動向について、インタビュー調査を行っているが、緊急の課題として柏市や船橋市における放射能汚染に対する地域住民の対応に関してファクト・ファインディングのため調査を始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
尾形、中澤を中心に、千葉各地の実態調査を行っており、本年度もマリンスポーツ、稲毛の「夜灯し」の市民活動、福祉活動の新展開などの研究も進めた。ただ、東日本大震災によって生じた事態に対応する調査を始めなければならず、若干戸惑ったところもある。それでも、ヨットハーバー、浦安地区の液状化被害などへの市民の取り組みなどを調査し、新たな知見を加えたという意味では、順調に研究が推移していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
これまで4年間の研究に基づいて、研究報告書や論文を作成・印刷する。それに不可欠な補足的調査、資料収集を行えるよう、各研究メンバーには資源を配分することにしている。なお、電子書籍方式のみでは、調査対象者に成果を報告しにくいので、印刷物を刊行する必要があり、そのための費用を計上している。 ただ、東日本大震災の影響に関する新たな調査も必要となるので、そこにも力を投入する事になる。それについては,主として尾形が担当することになる。
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