「社会福祉士及び介護福祉士法」の成立から20年以上が経過し、専門職の増加とともに社会福祉の専門性の意義は一般に認知されてきたといえる。また、平成19年の改正によって実習と連動した実践教育の強化や、より質の高い専門職養成のための演習の充実が求められるようになってきた。しかし一方で、そこでの養成プログラムの検討に関しては始まったばかりである。 そこで本研究の目的は、こうした社会的養成に応えるためにソーシャルワークの質の向上(質の高い専門職養成)を目指した新たな教育方法の構築をすすめることにある。そのため、まずは研修方法とプログラムの開発の現状や先行研究の考察をふまえ、新たな提案を考えていくうえでの計画を作成してきた。具体的には、次の4点について明らかにすることを目的とした。 (1)先行研究による研修・演習の状況(1)わが国および諸外国の状況と問題 (2)概念、方法、プログラム展開などの整理 (2)調査による研修・演習の状況理解 (1)統計にみる理解(受講生への調査) (2)事例や研修内容にみる理解 (3)演習と研修の特徴からの教材開発 (1)事例づくり (2)ワークシートやツールの開発 (4)ソーシャルワーク教育における研修システムの定式化 (1)新たなソーシャルワーク教育概念や構成要素の整理 (2)(1)~(3)をふまえたシステムモデルの作成
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