本研究では東アジア(日本・韓国・中国)地域の社会的リスクにソーシャルワーク理論と実践がどのように対応していくべきかの研究を目的としている。 共同研究会は1度しか開催できなかった。しかし、常にE-mailで連絡を取り合いながら研究グループ間、連携研究者間で研究に取り組むことができた。合同研究会の開催についても現地調査実施中に必要に応じた研究会をそれぞれのグループで開催することとなった。 まず国際結婚と人権問題に関する研究では、「外国人花嫁」に関連した社会問題を社会的リスクとして位置づけ、韓国のデータベースを利用した文献研究、日本語翻訳作業をおこなった。ならびに韓国の「外国人花嫁」の人権ならび社会福祉制度等に関連した面接(インタビュー)調査を実施した。韓国では研究協力者との活発な研究を実施した。 児童の人権問題を実証研究する研究では、児童虐待を社会的リスクと位置づけ、韓国における児童虐待の現状と児童虐待をした親に対する教育プログラムについて面接(インタビュー)調査を実施した。 高齢者問題を社会的リスクと位置づけた研究では、介護観に関する実証研究を実施した。介護観に関する実証研究を実施した。介護観との関係から、インフォーマルサポート、QOL、社会的支援に関する選好等についての実証研究を行った。 これらの社会的リスクを生活問題としてとらえ、その解決・改善のために取り組む社会福祉専門職者がどのような視点や援助技術を活用して支援していくべきかについて研究した。
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