研究課題/領域番号 |
20330132
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
坂元 章 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (00205759)
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研究分担者 |
菅原 ますみ お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20211302)
鈴木 佳苗 筑波大学, 大学院・図書館情報メディア研究科, 准教授 (60334570)
長谷川 真里 横浜市立大学, 国際総合科学部, 准教授 (10376973)
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キーワード | 暴力シーン / 内容分析 / 縦断調査 / メディア教育 |
研究概要 |
2009年度は、首都圏の小学生1351名と中学生1394名を対象として、(a)テレビおよびテレビゲームの利用状況が、攻撃性や暴力への規範意識などに及ぼす影響と、(b)両者の影響関係における保護者や友人からの働きかけの調整効果を検討するために、2時点のパネル調査(学校単位での郵送調査)を実施した。 テレビ視聴の影響について分析したところ、影響力はそれほど大きくないものの、小学生・中学生ともに、言語的な攻撃をしているシーンの視聴が多いほど、言語的攻撃性が高まっていた。また、同様に影響力はそれほど強くはなかったが、ドラマの視聴時間は、小学生の場合、間接的攻撃性を高め、中学生では間接的攻撃に対する規範意識を低めるという影響が示唆された。 テレビゲーム利用の影響については、非常に弱いものではあるが、一部にテレビゲーム接触による影響が示唆された。小学生の女子では平日のゲーム利用によって身体的攻撃や間接的攻撃に対する規範意識が低下していた。一方、中学生では男子と女子の両方でゲームソフトの利用本数が多いほど間接的攻撃が高まっていた。また、こうしたテレビゲームの暴力的内容に対する保護者や友人からの働きかけの経験は非常に少なく、働きかけとしては保護者によるゲームの利用時間の制限が最も多かった。 また、小中学生が実際に視聴や利用しているテレビ番組やテレビゲームの暴力的内容において、影響力を持つと考えられる要素がどのくらいあるのかを検討するため、内容分析を実施した。 さらに、大学生386名を対象として、小中学生と同様に、テレビゲーム利用による影響を検討するために、Web調査を行った。
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