研究課題
本年度も名古屋大学附属病院産科と協力して、名古屋大学附属病院を受診した妊婦を対象に妊娠早期より前方視的調査を継続して実施し、被験者数を増加させることを重要な目的とした。大学院生を調査員として採用し、調査体制を整備した。調査時点は、妊娠初中期、妊娠後期、産褥期、産後1カ月、産後6カ月、1歳、1歳半、2歳、2歳半、3歳の時点であり、質問紙の内容は各時期で異なっているが、母親の抑うつ、子どもに対する愛着等を測定する尺度は、主要な尺度として、各時期の質問紙に含まれている。これまで、資料の収集を継続してきたが、このようにして集められた調査対象者は、初回登録約800名となっている。本年度は十分に被験者数を増やすことは出来なかったが、これまで、資料の収集を継続してきたため、妊娠期に関しては、かなりの数の調査データが集まりつつある。それに反し、生後1歳以降の資料については回収率が低いため十分なデータが集まったとは言いがたい。そのためさらにデータの収集に力を入れることが必要である。基本的には本年度もデータ収集を行ない、データの増加を計ることを重要な作業としたが、さらに加えて、データの一部について統計的分析を行った。その結果については、第20回乳幼児・医学心理学会で「母親のアレキシサイミァ傾向が抑うつおよび愛着に及ぼす影響」として発表した。今後はさらに国際学会で発表する予定である。そして、本研究の大きなテーマである母親のメンタルヘルスと虐待傾向との関連について、一部分析を行い、その結果について検討を行った。
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Neuropsychobiology
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上越教育大学心理教育相談研究
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