研究課題/領域番号 |
20330153
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三浦 佳世 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (60239176)
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研究分担者 |
一川 誠 千葉大学, 文学部, 准教授 (10294654)
荒生 弘史 広島国際大学, 公私立大学の部局等, 講師 (10334640)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 時間知覚 / 感情 / 身体運動 / 運動視 / アモーダル補完 / 数の順序 / ERP / 音声 |
研究概要 |
本年度は、時間の知覚と意識・感情に関し、以下の知見が得られた。また、成果の総合化とモデル構築に関する議論も継続して行っている。 *知覚情報処理の時間特性:精神物理学的実験により、危険な印象を喚起させる画像はそれが提示された時間間隔を伸長し、視覚情報処理の時間解像度を向上させることを明らかにした。また、表情の動的変化を示す画像では、意味論的特性の変化に関し、表情特有の予測的処理が行われることを示し、身体運動とその視覚的フィードバックの時間的再較正に関しては、注意資源の必要性を示した。 *時間知覚に及ぼす運動のまとまりの影響: アモーダル補完により四本のバーの運動(局所運動)が単一物体の動き(大局運動)として知覚される刺激では、補完が生じる場合(大局運動)は生じない場合(局所運動)に比べ、有意に長く知覚され、運動のまとまりが時間知覚を伸長させることを示した。 *数の順序と時間知覚:数の大きさが継時的に大きくなる刺激は小さくなる刺激に比べ、提示時間を短く知覚した。また、同一空間上に同時に提示された場合も、数が左から右へ大きくなる刺激を、小さくなる刺激や数値がランダムに並んだ刺激よりも、短く知覚した。これらの結果は、数の時空間的順序が時間知覚を変容することを示している。 *音声による感情認識の時間的情報と時系列処理:泣き声と笑い声の持続時間の操作に伴う印象の変化に関し、信号検出理論を適用してデータを分析し、持続時間による判断の偏りと、自閉および抑うつ傾向と判断の関係を示した。また、ERPを指標に、ゲーム課題中も、自他名の認識は早期(100ms程度以降)に自動的になされ、自他名と感情の相互作用は遅い潜時帯(500ms以降)で生じることを指摘した。なお、同時呈示されるメロディも、自他名区分に影響することを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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