研究課題/領域番号 |
20330165
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
細井 克彦 大阪大学, 大学教育実践センター, 招聘教授 (00117970)
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研究分担者 |
姉崎 洋一 北海道大学, 大学院・教育学研究院, 教授 (80128636)
光本 滋 北海道大学, 大学院・教育学研究院, 助教 (10333585)
蔵原 清人 工学院大学, 工学部, 教授 (50178092)
成嶋 隆 新潟大学, 法学部, 教授 (90115056)
世取山 洋介 新潟大学, 教育科学系, 准教授 (90262419)
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キーワード | グローバライザー / 新自由主義 / ガバナンス / 質保証・大学評価 / 科学技術政策 / 国立大学法人 / 学問の自由 / 比較制度 |
研究概要 |
1年目は、前回科研の成果を踏まえグローバライザーの研究を実施するために基礎的・予備的作業と実施調査を行った。グローバライザーに関する先行研究として、世界銀行(WB)の研究状況やアメリカン・インスティチュートの活動の把握を始め、高等教育に係わるグローバライザーの位置づけに関連して、先行研究として広島大学COE研究グループ、国立大学財務・経営センター、財政審議会等の検討を行った。また、近年の科学技術政策の分析・検討を行い、改めて大学への影響を認識した。そこから、(1) M.トローからB.クラークへの転換 の有効性と限界、(2)「知識基盤社会」の比較検討、(3)国立大学法人の研究-「学問の自由」の国際的動向を踏まえて、などの理論的課題が導き出された。また、検討を要するものとして(1)ガバナンス論、(2)質保証概念、(3)教員市場、などが浮かび上がった。 以上の課題を踏まえて、ベトナム、中国、ニュージランド、フランス、イギリス、アメリカでの実地調査と情報収集を行い、タイの大学改革についても報告を受けた。なかでもベトナム、中国、タイなどでのWTO、 WBなどからの影響が顕著であることが明らかになった。ベトナム、中国は社会主義市場経済を銘打ちながらも、その新自由主義の改革手法を採っておりまた、他の諸国においてもなお新自由主義の改革を進める国、影響を受けている国、あるいは見直しを始めている国などがあるものの、そこに共通的な法則のようなものが読み取れ ることが明らかになった。
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